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【無料記事】野澤英之の語る「慣れない右サイドバック」と「ブレないタケシ岐阜」と「吉本一謙への回答」(2017/07/11)

天皇杯3回戦vs.サンフレッチェ広島戦をあす7月12日に控え、前日練習に取り組むFC岐阜のミッドフィールダー8番野澤英之。リーグ戦で10試合勝ちなしという状況を脱した直後とあって表情もあかるい。

FC東京からFC岐阜に期限付き移籍中の野澤英之に覇気が漂うようになってきた。
キャンプ中は4-3-3の中盤として期待されながら故障で離脱しスターティングメンバーから外れ、アンカーを務める庄司悦大の前は永島悠史とシシーニョのものになった。
ポジションがない。その野澤が短い時間の途中出場かベンチに座ったままの苦境を脱したのは、5月27日のJ2第16節vs.京都サンガF.C.戦。左足から放たれる決定的なスルーパスを彼の特長として思い浮かべる者からすれば違和感しかない右サイドバックでの起用だった。しかしこの機会を逃さなかった野澤は、以後リーグ戦6試合と天皇杯1試合に先発し、ポジションを掴みつづけてきている。
覚悟を決めての移籍。その移籍先でもポジションを逃しかけた野澤は、いま鋭い表情でボールを追い激しいコンタクトにも動じない強さを身に着けつつある。
競争と協調が調和する岐阜にあってどういう心境なのか、慣れない右サイドバックや10試合無勝利を脱したチーム状況、そして将来などについて、いま思うところを訊ねた。

──右サイドバックで常時出場するようになってきましたが、もうこのポジションには慣れましたか?
野澤英之 うーん。まだ慣れはないですね。気を抜いたらすぐにやられますし、慣れていないので、いい緊張感を持って試合に入ることができていると思います。

──できるだけ左足を使わずに右足で蹴ろうとしているように見えます。
野澤英之 右サイドで(外側に)ひらいてボールをもらったときに、なるべく右足で持つようにしています。どうしても中でボールを持つと(角度が)狭くなるので、(大木武)監督にも「右にひらいて一回もらって、そこから中を考えたらいい」と言われていて、意識していますけど、自分自身としては左足でボールを持つほうが得意なので、そこは難しいです。

──イメージとしては上下動が激しく最後にクロスというよりは、サイドの少し高い位置で起点になるような感じですか?
野澤英之 そうですね。あそこで、いい位置でボールを受けてリズムをつくっていく。あまり脚が速いというわけでもないので、上下動をするというよりはリズムをつくりながら、あの位置でできるだけボールを失わないようにと考えています。

──とはいえ、最近はフィニッシュにも絡めるようになってきたみたいですが(※7月9日J2第22節vs.京都サンガF.C.戦の後半33分、切り返して右から中央に入ってきた野澤は左足のシュート。しかし枠から逸れてしまう)。
野澤英之 そうですね(苦笑)。あれを決めきれればよかった。つづけて狙ってはいきたいと思います。

──岐阜加入以後、傍目には表情がより締まったものになり、球際など当たりも激しくなっているように映りますが、ご自身としてはどう感じていますか?
野澤英之 こうして試合に出つづけていると、戦わなければいけない部分も増えてきますし、そういったものが試合の経験を積むことによってどんどん上積みされてきているんじゃないかと思います。

──大木監督のチームは一度先発してもその座は安泰ではなく、ちょっとしたきっかけですぐメンバーが替わりますよね。
野澤英之 はい。さきほども言いましたけれども、それもいい緊張感を持続して取り組む理由になっていると思います。だめなプレーがあったらたぶん、すぐ替えられる。ぼくだけでなく、みんながいい緊張をもってやれていると思います。

──リーグ戦で10試合勝ちなし(※J2第12節から21節、0勝5敗5分)がつづくあいだ、チーム全体が自信を失わなかったと、選手は口々に言っていますが。
野澤英之 そうですね、監督が「やることは変えない、変わらない。いままでどおりしっかりやっていく」と、ずっと言ってくれていた。だからチームの誰もがひとつの方向を向いてやっていくことができたんだと思います。敗戦にも監督が真っ先に切り換えていちばん元気に練習に取り組んでくれていたからこそ、みんながついていくことができました。

──あれこれとブレると選手は不安になるものですか。
野澤英之 やっぱり、何をやったらいいのかわからないという状況がいちばんよくないのではないかと思います。やることが、ことしの1月から始まってずっとブレていないのは大きいですね。

──出口がない状況なのに、前節のvs.京都戦で3点を獲って勝ったことをどう思いますか。
野澤英之 今シーズンはいままで逆転して勝ったことがなかったのに、後半の早い時間帯にゴールを決めて同点に追いつくことができたことには大きな意味があると思います。前節もそうですけれども、最近は前半の終了間際や後半の立ち上がりに失点することが多かった、その時間帯に2点を奪い同点から逆転に成功したのはよかったと思います。

──あす7月12日は天皇杯でJ1のサンフレッチェ広島と対戦します。
野澤英之 このあいだやっと勝つことができてチームはいい雰囲気になっていますし、相手が広島ですから、ここで勝てばいい意味で調子に乗ることもできると思います。若いチームですし、そういう雰囲気も大事にしながら勝ちたいと思います。

──ところで、大先輩の吉本一謙は「複数のクラブから必要とされる状況になってもらい、できればいずれは東京でまたいっしょにプレーしたい」と言っていました(【無料記事】東京から岐阜へ。同じ路を歩む後輩、野澤英之に贈る言葉~吉本一謙(2017/06/16)https://www2.targma.jp/wasshoi/2017/06/16/post10460/)が、いまの気持ちは?
野澤英之 ここに来たからにはまず岐阜の主力としてしっかり結果を残し、クラブに必要とされる選手になりたいと思っています。そのうえで、東京から「帰ってきてくれ」と言われるような選手にならないといけない。そう思って岐阜に来たので、いまのままでは全然だめ。もっともっとやらなければいけないことはたくさんあるな、という感じです。(吉本とは)いつか東京のピッチでいっしょにできればと思います。

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
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