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寺山翼、ボランチでも前でも。町田戦で出番なく「得点とかチャンスクリエイトのところで見せていくしかないと思っていた」と、決意のもとで2ゴール【練習試合VS.栃木SC】

 

撮影:後藤勝


 J1第9節FC町田ゼルビア戦では交代枠があとひとり分余っていたにも関わらず、起用されなかった寺山翼。前線に一定の強さ、高さ、得点力が欲しければ、4-2-4-0のダブルトップ下にこの背番号17を置く選択肢もありえたが、そのカードは最後まで使われないままだった。新座片山FC時代は全少の得点王。中盤となっていたユース時代にも、FC東京U-18で前目のポジションも務めていた。そんなこの男の力がJ1で、11対11の状態でどう発揮されるのかは、謎のままとなった。

◆『お互い、いい距離感で動きつづけよう』と話していた

 翌日、4月22日におこなわれた練習試合栃木SC戦では、8日のヴァンフォーレ甲府戦同様に寺山はキャプテンマークを巻き、佐藤龍之介とのコンビで、ゼロトップシステムの中央前目に陣取った。試合がようやく落ち着きかけた1本目の12分、佐藤の右からのクロスに対してすばやく飛び込み、ニアサイドに進入、頭で叩くゴールで鮮やかに先制。速攻となった2本目36分の場面では右サイドから送られた練習生のクロスに対し、ボランチへのポジション変更で中盤に位置していたところから爆走、中央で合わせて足で蹴り込み、1点差に迫っていた栃木を突き放した。練習試合とはいえ、町田戦の東京に欠けていた気迫と決定力はこれだと思わせるプレーが頻出した。1点目に関しては「あそこ(ニア)に入ることはチームとして取り組んでいる。うまく相手を剥がして前に入れた」、2点目に関しては「(ボランチからの飛び出しに)ああやって攻撃参加していくのは大事なことだと思っている。いいボールをくれたので流し込むだけだった」と、冷静に振り返った“キャプテン翼”。「練習試合も公式戦も同じ気持ちで戦っている。昨日は出られず、悔しいなかで迎える練習試合は大事」と、前を向いた。

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