長友佑都の加入により、FC東京は世界基準へ。一段上の強さと優勝をめざす【無料公開】

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「(東京を)愛する気持ちというのはたぶん、自分がそれだけの愛を受けてきたから感じるものであって、それは当時大学生で太鼓を叩いていたぼくを拾ってくださってで、そこからまあ2年半ですね、まあ強化指定も入れたら3年くらいの間ほんとうにたくさんの愛をもらったんで。それはほんとうに心が震えるほど、ここがほんとうに自分のホームなんだなって思わせてくれたっていうのはいまでも心に残ってるので。そこだと思います」
「FC東京のサポーターに支えてくれる愛を感じていた」と言う長友佑都。自身の誕生日である9月12日に東京への加入を発表すると、その後TV向けの会見とWeb囲み取材に応じた。長友は、これから優勝を本気でめざしていくというクラブのヴィジョンに共鳴し、青赤軍団への復帰を決めた。めざすは今季のルヴァンカップ制覇と、来季のJ1初優勝だ。
「正式なオファーをいただき、熱意、FC 東京が今後めざしていくヴィジョンに感動したというか心を動かされたので、このクラブに戻って力になりたいという想いに至りました」

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11年前、もっとビッグになって、世界一のサイドバックになって、また青赤のユニフォームを着てこのピッチにいられるように──と言い残してイタリアへと渡った。しかし今回の復帰を、本人は「有言実行でもなく、目標をいまだ追っています。世界一のサイドバックにもなれてないですし、ここでしっかりとパフォーマンスを出して来年の ワールドカップで最高の活躍をしてその目標を達成したい」と言う。ギラギラした“現役”の状態で、強い意欲を持った状態での帰還だ。
そしてこれまでの経験、培ってきたものを東京に還元したいという。世界基準のメンタリティーと準備する力を後輩たちに伝えたいというのだ。
背番号50がめざす地点は、健太サッカーと融合するのかもしれない。この日長谷川健太監督と話したという長友は、これからやろうとするサッカーへの共感を語った。
「健太さんは厳しい方だということも聞いてたんですけど、でも厳しさのなかにやっぱりすごい温かさがあって、すごく漢気が溢れる人だなと。チームのコンセプトについて話したんですけど、自分が理想とするじゃないですけどそういうサッカーを健太さんは志向されていて、自分自身も何の迷いもなくこのチームに入っていけるなと」
強度の高さ、切り替えのすばやさという原理原則は、長友が味わってきた欧州の厳しさにも通ずるはず。
世界基準で戦ってきた長友が、世界基準をめざす東京を、より高い場所へと連れて行く。

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