【無料記事/J3第5節】OA不在の若き東京、久保建英のJリーグ初&J3最年少ゴールを守りきりセレッソ大阪U-23にウノ・ゼロ勝利!◆レポート+コメント(2017/04/15)
※この記事は江東区レインボータウンFM『Ole! FC東京U-23』の取材協力でお送りいたします
◯久保の1点を守りきる!
4月15日、FC東京U-23はJ3第5節に臨み、セレッソ大阪U-23と対戦、0-1で勝利を収めた。翌日にトップチームがホームで公式戦を控えているFC東京U-23はオーバーエイジが不在。大卒ルーキーの山田将之がキャプテンマークを巻いた。ベンチには昨日2種登録が発表されたばかりの大本竜司、全体合流を果たしたばかりの佐々木渉、そして小林幹の3人だけという最少編成。しかしトップチームが不振のいま、東京全体にいい刺激を与えるべく勝点3を獲ろうと、必勝の覚悟で試合に臨んだ。
相手チームの先発にはOAで圍謙太朗と椋原健太。圍は東慶悟から「久保くんにだけは点を獲られるな」と言われていたというが、その久保建英が貴重なゴールを挙げる。ドリブルで切れ込み、左足でJリーグ初ゴールとなる1点を決めた。これは同時に新しいJ3最年少記録でもあり、同記録を久保は15歳10カ月11日へと更新した。
ところがセカンドハーフの45分間はセレッソ大阪U-23に攻め込まれる時間帯が多くなる。佐々木、小林を投入してもペースを取り戻すことはできなかったが、最後まで耐え、虎の子の1点を守り抜いた。
最年少記録更新の期待がかかるなか注目されてきた久保は「多少焦りを感じていたなかでのゴールで、気持ち的にも楽になりました」と、安堵した様子で決勝ゴールについて語った。
実情としては周囲の喧騒とは関係なく、既にFC東京U-18とU-23のいち戦力になっている久保。このゴールを節目に、東京の一員としてのよいプレーを期待したい。
◯中村忠FC東京U-23監督の試合後共同記者会見・概要
こんなにいいグラウンドでやらせてもらって、しかも同じJ1のU-23が相手ということで、躍動感のある試合をしよう、勝利を収めようと入っていきました。
立ち上がり20分間くらいは圧されるシーンが少し多くなりましたが、時間が経つと私たちも何度かチャンスをつくれるようになっていきました。
そのなかでタケフサがしっかりと(J3)初ゴールを決めて1-0で折り返したんですが、後半、ウチの脚が止まった時間帯から相手に決定機をつくられました。しかしきょうはみんなで勝点3を約束したこともあり、ディフェンダー、ゴールキーパーを中心になんとか抑え、勝利を収めることができました。
(久保建英への評価は?)J3は1試合を除いて全試合いまのところ出ていますけれども、試合を重ねるごとにタケフサらしさというか、たくさんボールを引き出し、なおかつラストパス、シュートまで持っていくシーンが増えてきました。前節に出場したときは4回シュートまで行って、得点に関しては、機会があれば(いつ決めるか)という感じでした。きょうは大事な試合でいいゴールを決めてくれたと思います。
からだの使い方は巧いんですけど力強さが出てきて。最後は脚が止まりましたが、その辺りは課題として取り組んでいってくれればと思います。
◯久保建英の談話
ゴールを決めた瞬間はすなおにうれしかったですし、いままで何試合も先発で使っていただいていたのに目に見える結果を残せていなかったことで、多少焦りを感じていたなかでのゴールで、気持ち的にも楽になりました。
毎試合毎試合、いままでずっと思ってきたなかで、決められない試合がつづいてきて、いつものことなんですが、きょうこそは決めたいという気持ちで試合に臨みました。
次の目標は、来週一回J3はなく、そこはユースでチームの勝利に貢献して、再来週どちらに呼ばれるかわかりませんけど、呼ばれたほうのチームで結果を残し……と、毎日努力しつづけることができればと思います。
(角度のないところからのゴールだったが得意のコースか?)
自分はレフティーなので左足でボールを持って中に切れ込んでいくのは武器だと思っています。得意のかたちのゴールかなと。
去年、三試合(J3を)やらせていただいて、今シーズンもここまで5試合のうち4試合をやらせていただいているなかで経験は大きいなと感じています。
何試合も同じメンバーでやるぶん、チームとしての連携も、みんなの動きがわかり自分の動きをわかってもらい、そういうところは、日々上がっていると思います。
(トップの選手は)みんな優しくしてくれるので、とてもいいチームだと思います
◯内田宅哉の談話
自分の特長であるドリブルをサイドのときには意識して起点になればと思っていたんですけど、きょうはドリブルでチャンスをそんなにつくることができなかったので、次回はもっとチャンスをつくったり得点できればいいと思います。
得点につながったのはいいことですし、もっと得点に絡まないといけない。ボランチをするにしろサイドにしろ、もっと攻撃の起点になったり、得点に絡めるようがんばっていきたいと思います。
(今シーズン負傷で出遅れ、なかなか出番がなかったが?)同期がみんな試合に出ているなかで自分も早く活躍したいということは強く思っていたので、J1で絡めるようにここで結果を出していきたい。
(トップチームがなかなか勝てず雰囲気が淀んでいるが?)こっちで勝てば少しはいい雰囲気になると思いますし、ここで結果を出せばJ1に出ている選手にも刺激が入ってチームとしても上がると思うので、こっちでやることはやって、いち早くJ1で活躍できるように積み上げていきたいと思います。
◯山田将之の談話
前半は自分たちの時間帯がつづいていて、楽しみながらなおかつ点を獲ることができました。しかし後半は相手も前からプレスに来て自分たちは受け身になってしまった。そこで耐えられたのはよかったんですけど、個人として何ができるかだと思いますし、追加うしろの選手はゼロで抑えることができたものの、点が獲れればもっと楽な試合になったと思います。
(耐えて守るところは)ほんとうに全員が意思統一できていましたし、いまのJ1はいい流れではなく、勝ってあしたをいい流れにしていきたいと話し合っていたので、全員が気持ちを出して戦えたと思います。
◯鈴木喜丈の談話
スライドだったり上下動は、きょうはセレッソが相手ということがきつい部分がありました。前後半を通じて、自分としてはそんなに動けている印象はありませんでした。攻撃面でも課題が見つかることが多かったですけど、前向きに捉えたい。きょう勝てたことは大きいと思います。次の試合に向けてやっていきたい。
まずはトップチームというよりU-23で結果を出すことが大事なので、日々の練習と、週末にあるU-23の試合で、いち早くいいプレーができるようにがんばりたいと思います。