ACL出場をめざすFC東京に送るエール 長島裕明(現FC岐阜トップチームヘッドコーチ)【無料公開】
◆FC東京U-15とU-18で梶山を指導
11月20日の国際親善試合「日本代表vs.キルギス代表」に出場した権田修一(現サガン鳥栖)、アビスパ福岡に期限付き移籍中の吉本一謙、今シーズンかぎりでの現役引退を発表した梶山陽平(現アルビレックス新潟)など、多くの青赤選手と育成年代で苦楽をともにし、ランコ ポポヴィッチ監督時代の2012年にACLを経験した長島裕明(現FC岐阜トップチームヘッドコーチ)が、ACL出場権獲得をめざすFC東京に激励の言葉を送った。
「FC東京は私を成長させてくれたクラブで、日本の首都にあるクラブ。いまでも思い入れがあります」
小林伸二監督を支えるべくモンテディオ山形のコーチとなっていた長島コーチが東京に復帰したのはJ2降格時、2011シーズンのこと。大熊清(現セレッソ大阪チーム統括部長)が率いていたチームで、かつて長澤徹(現ファジアーノ岡山監督、今季かぎりで退任)がそうしていたように、出場機会の少ない選手に向き合い地力を高める仕事を重ねてJ2優勝と天皇杯優勝に貢献した。クラブ史上初めてACLに出場した2012シーズンは、前がかりに攻めて後方が留守になりがちなポポサッカーの守備を戦術面で補う役割も果たした。
◆東京が強くなることを願って
「私もACLのベンチに座らせてもらったのですが、浦和レッズや鹿島アントラーズが優勝を果たしてFIFAクラブワールドカップに歩みを進めているように、クラブチームが唯一世界に向けて挑んでいけるチャンスがある大会ですし、非常にやりがいを感じていました。(最後に敗れたラウンド16に関しては)広州恒大には最後を決める選手はいたけれども、ぼくたちにはその力がまだ足りなかった。惜しい大会でした」
2012年、はじめてのACL。しかしゲームを支配するという点では、東京は劣っていなかった。
「絶対にチャンスは転がっていますよ。国際試合だからと気にしないでいいと思います」
古巣の一大事。世界に挑む機会を掴めるかどうか、出場権をかけた大一番、11月24日の多摩川クラシコに駆けつけるという。
「11年お世話になった東京が強くなることを願っています。天皇杯、ナビスコ(現ルヴァンカップ)を獲り、残る国内メジャータイトルはJ1だけ。川崎フロンターレはいつも惜しいところでタイトルを逃していたけれど、昨年初タイトルを獲り、以後は盤石になりつつある。それは東京にも必ずできると思っています。今シーズンはリーグを獲れる順位ではないけれど、この川崎戦が、ACLに向けての自信につながれば」
かつて在籍した人々も外から見守るなか、開催される多摩川クラシコ。その期待に応える、すばらしい試合となることを祈ろう。
———–
■後藤勝渾身の一撃、フットボールを主題とした近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(装画:シャン・ジャン、挿画:高田桂)カンゼンより発売中!
◆書評
http://thurinus.exblog.jp/21938532/
「近未来の東京を舞台にしたサッカー小説・・・ですが、かなり意欲的なSF作品としても鑑賞に耐える作品です」
http://goo.gl/XlssTg
「クラブ経営から監督目線の戦術論、ピッチレベルで起こる試合の描写までフットボールの醍醐味を余すことなく盛り込んだ近未来フットボール・フィクション。サイドストーリーとしての群青叶の恋の展開もお楽しみ」
———–