「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

長かったJ1リーグ戦も、いよいよ残り2試合。首位の神戸との勝ち点差は『2』。みなさん、どうでしょう? 僕はイケる気しかしません [下平匠の「匠の視点」]

匠の視点 vol.22

構成:藤井 雅彦

 

 

OBの下平匠氏が横浜F・マリノスについて語り尽くす『匠の視点』。

今回は2-0で勝利したセレッソ大阪戦を独自の視点で分析。

「ウイングの差が、勝敗を分けた」と力強く頷いた。

さらにはポジションコンバートで出場する選手が多い状況に、プレーヤー心理を代弁する。

マリノスの強さの秘訣が、コラムによって明かされる。

 

 

 

 

前向きなプレーばかりやから、見ている方も楽しい

 

みなさん、こんにちは。南葛SCの下平匠です。

いやー、マリノスめちゃくちゃ強いですね!! 先日のセレッソ戦を見て、思わずX (Twitter) の方でもポストしてしまいました。シーズン終盤に差し掛かっているのに、チームとしてのこの逞しさは一体どこからくるのでしょうか。そのあたりを僕なりの視点で深掘りしていきます。

火曜日にACLのアウェイゲームを戦い、迎えた日曜日のセレッソ戦。中4日あるとはいえ、長距離移動や人工芝ならではの疲労もあったでしょう。

 

 

天然芝と比べた時に、人工芝は脚への負担がまったく違います。DAZNで見た印象としては、ゴムチップがしっかり入ったフカフカの人工芝でもなさそうでした。移動疲れもあって体も少し重いだろうし、まずは前半をしっかりしのいで……。そんな展開をイメージしながらセレッソ戦をDAZNで視聴し始めました。

 

 

 

ところが、蓋を開けてみるとマリノスはキックオフからエンジン全開。前線からのチェイシングで相手DFのミスを誘い、そんなプレーを何度も繰り返す。チーム全員が前向きにプレーし、ミスを恐れない。1人が剥がされても、周りの選手がすぐにカバーする。ディフェンスラインをしっかりと押し上げるからセカンドボールも拾える。1点目も2点目もそういったプレーから生まれたゴール。前向きなプレーばかりやから、見ている方も楽しいですよね。

後半に入っても、マリノスの運動量は衰えない。前半と同じように、全員で同じ方向を向いてプレーしていました。時計の針は進み、70分あたりから脚を伸ばしたり、攣りかけてしまう選手がちらほら。無理もないでしょう。もともと怪我人が多く、復帰直後の選手も多い苦しい台所事情。

でも、心配の必要はまったくありませんでした。

 

 

誰がどのポジションで出場してもマリノス!!

 

本職ではないポジションで出場した選手たちも、全員がきっちり役割をこなしていたからです。

海夏は左サイドバックにも少しずつ慣れてきたのでしょう。落ち着いてボールをつなぎ、守備ではセレッソの外国籍選手に対して勇敢にプレーしていました。

 

 

復帰した角田選手は下顎骨骨折の不安をまったく感じさせないほど鬼気迫るパフォーマンス。前半立ち上がりの接触は思わずヒヤッとしましたが、気持ちの強さを感じました。

 

 

そして終盤、宮市くんは左サイドバックまでそつなくこなす。またまたズルいよ宮市くん!!(笑)

 

 

 

 

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