「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

(日本代表入りを意識したことがある?)「これは〇です。もっと力をつけて、日の丸にふさわしい選手、人間にならないといけないと思います」(喜田) [匠の視点 Special Session -喜田×下平 (2)]

匠の視点 ~special session~

喜田拓也(横浜F・マリノス)×下平匠(南葛SC)

構成:藤井 雅彦

 

 

OBの下平匠氏が横浜F・マリノスについて語り尽くす『匠の視点』。

今回のvol.2ではファン、サポーターが気になっているであろう『絶品スピーチ制作の裏側』や『キャプテンの結婚願望』など、普段の取材では絶対に聞けない話題へ切れ味鋭いドリブルで切り込む。

先輩と後輩だからこそ実現する絶妙な掛け合いをぜひともご堪能あれ。

そして終盤は喜田拓也が抱く『日本代表』への熱き想いも。

スペシャルセッション第2幕の開演だ。

 

 

前回からつづく

 

 

(Q.3)スピーチは入念に考えている?

下平匠(以下、下平)

「実はすごく気になっていたんだよね。キーボーはものすごくしっかりしゃべるタイプだと思うけど、実際のところどうなの?」

喜田拓也(以下、喜田)

「うーん、△はダメなんですよね? それなら、ある意味で〇ですかね」

 

 

 

下平

「キャプテンになってからは年々うまくなっているように感じる。パワーワードをうまく織り交ぜている感じもする。いつ考えているの?」

喜田

「スピーチの場面にもよります。例えば、ホーム最終戦セレモニーを例に挙げて考えると、選手の立場として自分の言葉でファンやサポーターの方に伝えられる機会はそんなに多くないですよね。特にここ数年はコロナ禍の影響で接点を持つ機会がさらに減ってしまいました。だから大前提として、そういった場を大切にしたいという気持ちを強く持っています」

 

 

下平

「その発想が素晴らしい。たしかにファン、サポーターにとってはすごく嬉しいだろうね」

喜田

「選手が発する言葉に注目していると思いますから。彼らには本当に感謝していて、僕は日頃からそういったことばかり考えているんです。『あの時の応援や姿勢に助けられたな』とか『試合に負けてしまったのにチャントを唄ってくれている意味ってなんだろう』と考えたり。だからスピーチの文章を考えるというよりも、出来事やその時の感情を思い出して、それが自然と言葉になるような感じです。でも長すぎても迷惑だと思うので、なるべくコンパクトでも伝わりやすいようにする難しさはあります」

 

下平

「じゃあ前日の夜に公園で練習しているわけじゃないんや?(笑)」

喜田

「ひとりでブツブツ言ってるみたいで怖いじゃないですか(笑)。ある程度伝えたいことを考えておいて、それをつなげていくイメージですね」

 

 

下平

「へぇー。普段から考えていることをつなげたら、あんなキッチリした形になるんや」

喜田

「あとはニュアンスのところに注意するくらいですね」

 

 

下平

「参考になります!!」

喜田

「匠くんが話す機会あります?(笑)」

下平

「いや、ないな。オレ、キャプテンにすらなったことないからね」

喜田

「関西弁で、逆にパンチ力あるかもしれないですよ(笑)」

下平

「キーボーを参考にして練習してみるわ(笑)」

 

 

(Q.4)“横浜F・マリノスのキャプテン喜田拓也”ではなく、28歳の素の男に戻る瞬間がある?

下平

「キーボーは出会ってからずっと変わらない印象だけど、プレッシャーから解き放たれてリラックスした表情を見せる場面はあるの?」

 

 

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tags: 下平匠 喜田拓也

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