リーグ戦残り5試合でやってもらわなければ困る選手。 西村拓真の代わりなど、いない [ルヴァン杯準決勝2nd 浦和戦レビュー]
「シンプルに自分が下手くそ過ぎてつらいです」
敗戦と敗退以上にショッキングなのは、西村拓真の様子だった。
選手が肩を落とすのも無理はない。第1戦を勝利してファイナルの舞台がすぐそこに見えている状況で逆転負けを喫したのだから、全員の足取りが重かった。
ただし西村に関してはそれだけではないレベルの落ち込みぶり。取材エリアで振り絞った第一声は、今にも消え入りそうな声量だった。
「シンプルに自分が下手くそ過ぎてつらいです」
試合を通してボールロストが多かった事実は否めない。守備陣が体を張って耐えてようやく奪ったボールが足下に届いても、相手の鋭い出足に苦しみ続ける。守備から攻撃へ切り替える一歩目になれなかった。
「自分のところでミスが多いし、中継に慣れていない。全然ダメです」
連係や周囲のサポートの問題というわけでもない。あれだけ連続してボールを失えば、後ろの選手はパスを出しにくくなるし、西村自身も難しくなる。流れを変えるためには、自分で突破口を切り拓くしかない。
最後までその瞬間は見られなかった。「(相手の)圧力というよりも実力がない。これを受け止めるしかない」と悲しげに語った背番号30。試合終了直後には涙を流していたようにも見えた。
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