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安部柊斗、10年前の味スタを思い起こし「ヴェルディの選手とは国体でも同じチームで本当に仲がよかった」でも「やっぱり負けられない」【2023 天皇杯3回戦 FC東京vs.東京V Preview】

 

10年前の安部柊斗。撮影:後藤勝


 いまから10年前の2013年10月3日、味の素スタジアムでおこなわれた東京国体少年の部決勝で、東京都(少年男子)は大阪府(少年男子)を1-0で下し、“ホーム”での優勝を果たした。味スタは東京都としてもホームだが、チームの大半をなすFC東京とヴェルディのアカデミー生、そしてチームを率いる奥原崇監督にとってはまさにホームスタジアム。勝利の味は格別だったことだろう。
 
 試合当日の気温は高く気温29.2℃、入場者数は2,359人だった。東京のメンバーは以下のとおり。
 
【先発】GK12松嶋克哉(FC東京U-18)、DF2相原克哉(FC東京U-18)、4渡辺拓也(FC東京U-18)、柳貴博(FC東京U-18)、岡崎慎(FC東京U-15深川)、MF6小松駿太(横浜F・マリノスユース)、7田代蓮太(キャプテン、東京ヴェルディユース)、14井上潮音(東京ヴェルディユース)、15安部柊斗(FC東京U-18)、FW9相馬勇紀(三菱養和SCユース)、11神谷優太(キャプテン、東京ヴェルディユース)
【サブ】GK1山口康平(FC東京U-18)、DF3鴻巣良真(國學院大學久我山高校)、MF8大熊健太(FC東京U-18)、10MF佐藤亮(FC東京U-18)、13FW群大夢(東京ヴェルディユース)
 
 こういう年代の選手ということもあるのか、安部柊斗はヴェルディの選手に対して敵愾心はないという。むしろ、同じ釜の飯を喰った仲間同士という意識すらある。そして神谷優太はその後、青森山田高校を経てヴェルディのトップに昇格することはなく、トップに昇格した井上潮音ももはやヴェルディにはいない。ヴェルディはJ2のクラブであり、この天皇杯3回戦での対戦が決まるまで意識する相手ですらなかったが、しかしアカデミー生として、または東京の人間として、緑に関する禁忌があることはわかっている。
 
「緑のスパイクはやっぱり、みんな持ってないと思うんですけどね。ぼくは持っていない」
 
◆長友佑都が『明日ダービーだから勝とう! オレ、点決めたし』
 

取材に応じた安部。撮影:後藤勝


 直近の浦和レッズ戦で先発した11人はその試合から三日目の7月11日、きわめて快調に飛ばしている様子で練習に励んでいた。前日のリカバリーが功を奏したのか。
 
 これなら浦和戦の先発メンバーがそのままヴェルディ戦で先発を果たすこともあるかもしれない。ならばと、試合前日の取材対象としてアカデミー出身の安部に白羽の矢を立てた。ピーター東京の主軸となっている背番号8は、チームの現状と東京ダービーへの想いを存分に語った。

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