「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

それぞれが感じる責任とリスタートの場。 マリノスに関わる者すべてを笑顔にする勝利を [ACL仁川戦プレビュー]

「自分たちは機械ではなく人間だ」(マスカット監督)

 

リーグ戦とACLは異なるコンペティションだ。でも、だからといってまったく別物として割り切れるかといえば、絶対にそんなことはない。

最大目標だったリーグ連覇の可能性が消え、何も思わない人間はいないだろう。それぞれの胸に去来するものが必ずある。選手によっては後悔や悔恨かもしれない。言葉には出さない『たられば』があっても仕方ない。

前日会見に臨んだケヴィン・マスカット監督は正直な心境を吐露した。

「自分たちが置かれている状況は簡単ではない。自分たちは機械ではなく人間だ。どうしても感情的になってしまう」

 

 

気持ちの切り替えを言葉にするのは簡単。モチベーションとテンションがどうしても気になってしまう。フィジカルやタクティクス以上に重要な要素だろう。

ただし、プロである以上は悔しさを引きずってパフォーマンスを落としてはいけない。一方で、悔しさを完全に忘れる必要もない。全員で乗り越えて、力に変えていけばいい。

韓国の寒空の下で前日練習を終えた上島拓巳は強い口調で言った。

「僕だけでなくチームとして悔しいし、僕自身は少なからず責任を感じている。あと勝ち点で数ポイントをどこで失ったのかを考えると、夏場の失速が一番大きい。そこで自分が試合に出ていた中で不甲斐ないプレーをして、チームの勢いを失速させてしまった責任を感じている。その過去は取り戻せないけど、まだACLが残っているし、来年に向けて自分自身の価値をピッチで示さないといけない」

 

 

各々が異なる責任を感じているはず。あと少し足りなかった何かの正体を考え、見つける作業だ。それは優勝を逃した瞬間から始まっていて、明日の試合はリスタートの場でもある。

 

仁川戦にはプレーできる24人が帯同

スコアレスドローに終わったアルビレックス新潟戦から中3日で臨む一戦である。海外への移動も含めたコンディション面を考えると、ほぼ間違いなく先発に手を加えるだろう。

 

 

ヨコエク

(残り 695文字/全文: 1555文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ