「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

仲川は2試合連続弾で、今季6点目。 最近の試合ではとにかくゴール関与が多く、いよいよエンジンがかかってきた印象だ [J26節 FC東京戦レビュー]

 

素晴らしいパフォーマンスの前半

 

2-0で折り返した前半を振り返り、ケヴィン・マスカット監督は満足げに話した。

「サッカーに関しては満足した内容を選手たちが見せてくれたと思う。特に前半は素晴らしいパフォーマンスを出せた」

 際どいジャッジに頭を悩ます場面こそ何度かあったものの、それをしっかり跳ねのける力強さがこの日のマリノスにはあった。

 

 

40分、永戸勝也の右CKがニアサイドのDFをかすめ、ゴール前に飛び込んだ岩田智輝にピタリ。優位に進めながらもゴールネットを揺らせない展開だっただけに、セットプレーを有効活用した先制点には価値があった。

 

 

そのまま攻撃の手を緩めない。丁寧なビルドアップで左サイドを打開し、最後は西村のグラウンダークロスを反対サイドの仲川輝人が詰めて追加点。ゴールの形もさることながら、前半終了間際という時間帯も良き。仲川は2試合連続弾で、今季6点目。最近の試合ではとにかくゴール関与が多く、いよいよエンジンがかかってきた印象だ。

 

 

惜しむらくは、前半アディショナルタイムのシュートが決まらなかったこと。

高丘陽平のパントキックをエウベルが頭に当てると、そのボールをレオが左足でつなぐ。さらに素早く落下地点に入った仲川が頭でパスを送り、西村がボールの落ち際をとらえてダイレクトシュートを放つ。相手GKの頭上を狙って絶妙な一撃はファインセーブに阻まれた。

 

 

決まっていれば、2022年のJリーグを代表する印象的なゴールになっていただろう。まるでゲームか漫画の世界にしかないような得点まで、あと少しだった。試合を語る上でも、ほぼすう勢を決める3点目になっていたはずで、いわゆる“最も危険なスコア”のまま後半を迎えることになった。

しかし、すべては結果論。2点のリードを奪った前半のパフォーマンスを見て、誰が後半の暗転を予測できたであろうか。

 

ヨコエク

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