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長谷川健太監督、浦和戦以後の勝てなかった時期を振り返りつつ、ラスト4試合への意気込みを語る【前半無料】

 

©F.C.TOKYO


「東京を変えたいと思って入ってきた。ふだんから周りに声をかけて練習を活発に、明るくしている。終盤戦に長友が戻ってきたことが、いまの東京にとっては非常に大きな出来事であったと思います」と、長谷川健太監督。しかし巷間、FC東京ファン、サポーターの反応としては、明確な長友効果が認められるのはJ1第29節の横浜FC戦だけで、前倒し開催の第32節名古屋グランパス戦以降はなかなかその域に達していないというものが目立つ。
 しかし名古屋とのルヴァン準決勝2試合を挟み、リーグ戦は名古屋との引き分けのあと3連敗。なかなか勝てない時期がつづいたあと、前節の清水エスパルス戦は4-0の勝利を収めた。優勝とACL出場権獲得の可能性がなくなり、残留が確定し、カップ戦は天皇杯もルヴァンカップも敗退。チームとして目標を立てにくい状態だが、選手がプロとして己を今後を考え士気を高めたからなのか、それともタイトル獲得の可能性がなくなってもシーズン中に取り組んできた成果をホームで見せることがプロサッカー選手の務めだという指揮官の呼びかけによって意欲を保ったからなのか。清水戦でいい試合が出来た原因をあらためて長谷川監督に訊ねると、こういう答えが返ってきた。
 
◆何が清水戦につながったか
 

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「横浜FC戦のあとが名古屋戦(引き分け)で、名古屋の試合もすごくいい試合だったと思うのですが、最後に水を差すようなプレーが出てしまって。そこからこう、……チームの歯車というものが少し乱れてきた部分はあります。ただ、そのあとの浦和戦もタイトな日程のなかでの試合でした。言い訳になりますが、ちょうどあの頃はけが人が多く出場停止もありつつ、なかなか選手を回せないような状況で浦和戦と川崎戦をやらなければいけなかった。
 もちろん観ている方がどう受け取るかなので言い訳はしませんが、自分としては選手たちが一所懸命戦ってくれていると思った二戦でもありましたし、それが清水戦につながっていったと思っています。決してずっと悪い試合をしていたとは思っていませんし、代表選手が帰ってきての鹿島戦もジョアン(オマリ。2失点目の場面ではうまく身体を入れられクロスを許した)の時差ボケが抜けなかったりということもありましたので、内容もそんなに悪くないと思うのですが、やはり勝たないと観ている方にいい試合だと思っていただけないと思いますので、内容にも結果にもこだわって残り4試合をやっていかなければいけないと思います」
 マリノスとの試合はいつも意地の張り合いのようないい戦いだが、明日もそうなると期待している──と声をかけると、長谷川監督は口を真一文字に結び「はい!がんばります」と言い、マリノス戦に向けた囲み取材を終えた。監督と選手がFC東京の一員として責務を果たそうとする気持ちに嘘はないはず。2019シーズンには優勝を争った相手との、敵地日産での負けられない戦い。スタンドから、あるいはモニター越しに、彼らを応援するほかはない。
 

口を真一文字に結ぶ長谷川健太監督。


 
◆マリノスとこう戦う

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