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【マッチレポート】レポート/リザルト◆J1第31節名古屋グランパス対FC東京、前半の2失点が響き反撃も及ばず2-2の引き分け。「前ががんばって追いつけたのは収穫ですけれど、失点したことは反省しなくてはいけない」(塩田仁史)(2014/11/02)

レポート/リザルト◆J1第31節名古屋グランパス対FC東京、前半の2失点が響き反撃も及ばず2-2の引き分け。「前ががんばって追いつけたのは収穫ですけれど、失点したことは反省しなくてはいけない」(塩田仁史)

○ポジティヴなプレーがありながらも追いつくのがやっと

11月2日、全国各地でJ1第31節が開催された。勝点45で7位のFC東京はアウエー名古屋市瑞穂陸上競技場に乗り込み、2-2で引き分け。勝点1を加えて勝点46とするにとどまった。相手の名古屋グランパスは勝点41。名古屋に2度リードされながらもその度に追いついたが、逆転勝ちには到らなかった。
セカンドハーフ終盤に猛攻を見せた名古屋は今シーズン第30節まで瑞穂と豊田を合わせたホームゲームで2勝8敗5分け(瑞穂だけなら2勝2敗3分け)、地元に弱いデータどおりに勝ちきれない結果となった。
なお名古屋フォワードの松田力が出場中に東京ディフェンダー松田陸が途中出場。松田兄弟が同時にプレーする「松田ダービー」が11分間実現している。
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今シーズン、リーグ戦初先発となったゴールキーパー塩田仁史に「完全に崩されたのではに失点で、かえって悔しかったのではないか」と問うと、「前半、2失点してしまったことは、流れのなかというよりはオウンゴールやセットプレーでしたけれども、悔しいですし。2点を獲られたなかで前ががんばってくれて追いつけたのは、それは収穫ですけれど、うしろとしては失点してしまったので、ぼくを含め反省しなくてはいけないと思っています」と、答えに収穫と課題の両方を浮かび上がらせ、終盤戦での巻き返しを誓っていた。
東京は三週間後の11月22日に開催されるJ1第32節、ホーム味の素スタジアムにてアルビレックス新潟と対戦する。

◯試合経過概略

FC東京は大事をとって経過観察中の権田修一を遠征に帯同させず、ゴールキーパーでは塩田仁史と圍謙太朗がメンバー入り。ふたりのうち、塩田が先発した。
ディフェンスラインは徳永悠平、カニーニに替わり先発の吉本一謙、森重真人、太田宏介。中盤は高橋秀人、米本拓司、前節先発の三田啓真に替わっての羽生直剛。前線は渡邉千真、エドゥー、武藤嘉紀による3トップで構成された。
いっぽうの名古屋グランパスは田口泰士とダニルソンが出場停止。楢崎正剛、矢野貴章、牟田雄祐、田中マルクス闘莉王、本多勇喜のディフェンスラインは変わらず、ボランチを磯村亮太と矢田旭で構成。田鍋陵太と永井謙佑が両サイドハーフを担い、2トップは松田力と川又堅碁という布陣で向かってきた。
東京にはアグレッシヴに前線からプレッシャーをかけ、ボールを奪ってショートカウンターという狙いがあったが、序盤は名古屋が主体的に攻撃を繰り広げる。
しかし10分近い時間が経過する頃には、ペースは東京。一発で通せるケースでは一本のパスを直接フォワードに通して少ない手数でゴールを狙い、それができないときにはつないでいく。ところがこの好調の時間帯、名古屋の右サイドバック矢野貴章が入れてきた低いクロスに対してディフェンスを試みた森重真人がコースを変えそこない、痛恨のオウンゴール。シンプルなミスで名古屋に先制点を許した。
だがこれで火が点いた東京はそのわずか二分後、太田宏介の左足クロスをエドゥーがヘディングで叩き込み同点。再び東京ペースになるかに見えた。だが矢田旭のフリーキックから田中マルクス闘莉王がヘディングで勝ち越し点を決め、スコアは2-1。結局、名古屋の1点リードでハーフタイムに突入した。
セカンドハーフに入っても状況を打開できない東京は前節につづき、松田陸を右ワイドに置いた3-4-3に布陣変更。羽生直剛を松田陸、米本拓司を三田啓貴に交替した東京は攻めの意識を高め、後半31分、武藤嘉紀が単独で抜ききってのゴールで、とうとう2-2に追いついた。
攻め合いになる終盤、互いにゴール前に迫るオープンな展開ながら、得点できなかったかわりに失点もなく、2-2のまま引き分け。課題と収穫が明確に出た試合だった。

○レポート

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