青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

【特別無料記事】コメント◆J1第19節セレッソ対東京/故障離脱から復帰、久々にメンバー入りを果たした石川直宏、自身への声援について (2014/08/10)

コメント◆J1第19節セレッソ対東京/故障離脱から復帰、久々にメンバー入りを果たした石川直宏、自身への声援について

8月9日、台風11号が接近するさなかのJ1第19節。
ハーフタイム、サブスティテュートの選手たちがからだを動かし、ピッチサイドに引き上げるとき、ヤンマースタジアム長居アウエー側右コーナー、屋根下のスタンドに陣取ったFC東京のファン、サポーターから、おなじみのチャントが聞こえてきた。

ナナナナーナーナナナナ
石川ナーオー

そして「石川、トーキョー!」コール。

アップに集中していた石川直宏は、最初は反応を見せなかった。
あるいは、対応をためらっているように見えなくもない。
そう思いかけると、石川は手を上げて声援に応えた。
いつものナオだった。

0-0の均衡がつづく試合。
ゴールを得ようとしてバランスを崩すと反対に失点をしかねない。
ベンチワークが慎重になり、交代枠がひとつ余った。
三人めの交替はなかった。

試合後、出番のなかった18番に、ハーフタイムの声援についての感想を求めた。

**********

そうですね……言葉ではなかなか言いあらわしづらいんですけれど。

ピッチの上でその答えを出そうと、常々思ってはいて。
それはきょうだけではなく。

声援をもらいましたけれども。
スタンドで観ているときから、常に自分の想い描いていることなので、その……声援に対しての答えはピッチで表現しようと。そういうイメージを持って、きょうも試合を見ていました。
ことしの自分にとっては、また大きな一歩だと思います。

――ここまで故障がつづいていましたが、ヘルニアが……。
そうですね、ヘルニアがメインで。
でも秋田の合宿ではフルにできるようになって。
帰ってきてからの練習で、今度はふくらはぎが張ってきたんです。
離脱したあとそれを治し、また復帰したと思ったら膝をひねって。
膝はもともとの、古傷のゆるさがあるところです。
もう一度休んで、ようやく戻ってこれた、という感じです(苦笑)。
腰のヘルニアからバランスが悪くなって、ということはもちろんあるのですが、それ以外の故障が重なり、やっといまピッチに戻れるところまで来ました。

メンバー入りもそうですけれども、練習、トレーニングも含めてピッチに立ちつづける。試合だけでなく練習でもピッチに立ちつづけるなかで、いろいろ感じていきたい、ということがいちばんの目標で。
この試合や今後に向けてもメンバー入りをめざしてやってきていますけれども、ここまでずっと積み重ねてやってきた選手もいますし、ぼく自身も復帰して約一週間弱なので。(出場)時間というよりも、どうやってチームに貢献できるかということを、試合に出ないときでもできることを考えてやっています。

ぼくも久々にベンチに入りましたけれど、雰囲気が非常にいい。もちろん勝っているからということはあるかと思うんですが、試合前にもすごくいい雰囲気をつくれているなと思いましたし、それを自分で感じとれたのが第一歩でした。
そのなかで自分の役割、やるべきこと……盛り上げることもそうですけれども、勝つための存在にもなっていきたい。
いろいろと感じられた……(まだ)一試合でしたけどね、試合もまだ出ていないんですけれども、自分のなかではいろいろと感じることのできた一試合になりました。

――三人めの交替がありませんでした。石川選手か渡邉千真選手が出てくるのかと思いましたが。
自分に、復帰してまだ間もないから、という思いがあることもあると思うんですけれど、焦りはないですし、自分が出たときに何ができるか、ということしか考えていないんです。
常に出たときのイメージをしながら。呼ばれればもちろん結果を出すという強い気持ちでいるし、自分を使ってくれという思いで、きょうはいましたけれど、ただそれで自分のやるべきことが乱れることのないようにとは思います。その辺りは昔とはちがう自分が見せられるんじゃないかなという、自分への期待もありますね。

――ベンチにすごいメンバーが揃っていますけれども、こういう厳しい競争のなかで出ることに意味がある?
たぶんピッチに出ている選手たちは、ここで結果を出さなきゃという思いもあるでしょうし、勝つためにやっていると思うんですけれど、そういう刺激は、出ている選手には必要だと常に思っています。いい意味での危機感を試合のなかで持たせることがぼくら(サブスティテュート)の仕事だと思うし、逆にぼくが出場したときには、そういうことを知っているぶん、ベンチやベンチ外の選手を受けてもっと伸びる要素が出てくるのではないかと感じています。
その相乗効果でチームを成長させたいなという気持ちが強いですね。いままでにないくらい、そういう競争は激しいと思うので。まずはそのなかに自分がいるということが大きな一歩だと思うし。最低限のことなんですけれども、その最低限のことすらできなかったので、最近は。そこにようやく立てたということが、自分のなかでは大きいですね。

――次は出場。
そうですね、一つひとつ、としか思っていない。
時間はかかるかもしれないんですけれども、出たときにそのかたちを表現したいし、それを待っている声援が、きょうのサポーターの声援だと思うので。
楽しみですね。
いままでも苦しいことが――練習することがつらかったり、けがでなかなか練習をできなかったり、ピッチに立てなかったということはあったんですけれども、いまは練習できる喜びを非常に感じていますから(笑)。
そこからのスタート、少し時間がかかるかもしれませんが、ちょっとずつ、積み上げて。
まあでも、きょうはいい試合だったし。それもひとつ、積み上げることにつながりますね。

———–
■後藤勝渾身の一撃、
近未来サッカー小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』
(装画:シャン・ジャン、挿画:高田桂)

最終章とエピローグを収録した書籍版がカンゼンより発売中!
http://www.amazon.co.jp/dp/4862552641
http://www.keibundo.co.jp/search/detail/0100000000000033125212
http://www.kinokuniya.co.jp/disp/CKnSfStockSearchStoreSelect.jsp?CAT=01&GOODS_STK_NO=9784862552648
http://www.junkudo.co.jp/mj/products/stock.php?product_id=3000187596
http://www.honyaclub.com/shop/g/g16363019/
http://www.tsutaya.co.jp/works/41336418.html

◯PV公開中!

○下記公式アカウントにて情報発信中!

———–

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ