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ルーコン、花道を自らの一撃で飾る!【速報/レビュー/試合経過ほか】2013Jリーグディビジョン1 第34節第1日 FC東京対ベガルタ仙台_第1報(12/07)[4,761文字](2013/12/07)

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◯マッチレビュー

「めぐりあわせなんだな、と思いました」
当日になるまで先発を知らされていなかった塩田仁史が、ファーストハーフに何度も何度も決定的なシュートを決め、ルーカスの引退試合に無失点勝利をもたらした。ルーカスと同期入団の男が、花道を整えてみせたのだ。
囲み取材では、もちろんプレーのことも訊けば、試合運びのことも訊いた。そのことについても塩田はすべて答えてくれているが、結局は顔を紅潮させて「きょうはどんなゲームでもいい、勝てればいいと思っていました」という言葉に言いたいことが集約されてしまうのだ。塩田の顔は泣き笑いのあとで笑いだけが残ったような完璧なスマイルで固定されていた。試合後、二時間くらいはそのままなのだろう。

本来は試合の分析をきちんとすべきなのだろうが、取材にあたった自らも塩田同様に興奮が冷めやらず、すぐに的確なレビューができそうにない。最低限の分析をしつつ、試合そのものについて語り、とりこぼした要素については第2報でお伝えしたい。

先発メンバーについては最終戦人事で、ルーカスとネマニャ ヴチチェヴィッチが4-2-3-1の「3」の両翼で、ゴールキーパーは塩田仁史が先発したが、三人が三人とも機能した。ランコ ポポヴィッチ監督は、いろいろな思いを力に変えてほしいと今週言いつづけていたが、まさにそのとおりになった。采配が当たったと言っていいだろう。

ルーカスはこの日決勝ゴールをマーク、J1J2通算記録を99ゴールに伸ばしてリーグ戦を終えた。100点にしたかったんじゃないですか、という質問に対しては、
「わたしは9が好きなので。わざと狙いました」と、笑顔だった。ナビスコカップ、天皇杯、ACLまで含めると通算135点。堂々たる数字の最新ゴールも堂々としたもので、右にいた長谷川アーリアジャスールから送られてきた(長谷川いわく「狙った思い通りの」)クロスを、ただ足に当てるのではなく、ニアに向けてコースをコントロールしながらキーパーを避けるようにダイレクトで蹴るという高難度の技術を見せた。
「その前にあったチャンスのほうがかんたんでしたけどね」(ルーカス)

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