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【有料記事/ルヴァンカップPOS第2戦第4報】肝となるインサイドハーフを務めた橋本拳人の戦術理解(2017/07/27)

試合が始まる30分前、篠田善之監督は「(橋本)拳人と(ユ)インスのインサイドハーフが肝だ」と言っていた。消耗によるものか、橋本は後半24分に米本拓司、インスは後半43
分に東慶悟と、それぞれ交替した。プレーがなかなか途切れず東はピッチサイドで数分待たされたから、本来はもう少し早く替えたかったはず。それだけ、ふたりのインサイドハーフは激しく走り、前方に圧力をかけ、ボールを奪おうとしていた。

橋本は「疲労は来てましたけど(笑)。出し切りました」と言った。
シーズン前半も部分的に使ってはいたが、3-1-4-2の本格的な採用はこれが初めて。未知の面もあったはずだが、ボールの獲りどころがはっきりしていたことで、選手には迷いがなかった。
「このシステムだとディフェンスの前でも獲りどころをつくれるけれど、インサイドハーフの前でも獲りどころはあった。そこは考えて狙っていたのですか?」
こう訊ねると、橋本は即答した。
「基本的に前から獲りに行くシステムですし、獲ったらそのままショートカウンターをしやすいシステムだと思うので、そこは狙っていました」
この3-1-4-2は、中盤ラインと最終ラインのあいだで、ディフェンダーがリスクをおそれず思い切り当たりに行ってボールを奪えることがひとつの特長だ。しかしもうひとつ、中盤ラインと2トップとのあいだにも獲りどころがある。インサイドハーフは、ここで思い切り相手に接近し、ボールを奪うことができる。

「篠田監督は『インサイドハーフが肝だ』と言っていましたが、戦術的な要だという意識はありましたか?」と問うと、まず橋本は「でも、どのポジションもしっかりとした役割があるシステムなので」と言い、重要であるポジションはインサイドハーフにかぎらないという考えを説いた。しかし次いで「ただ、特にインサイドハーフとウイングバックとの連携のところはプレッシャーに行くときに重要になると思っていました」とも言っていた。
相手チームのある位置にボールが入ると、そこでボールを奪うためのスイッチが入る。その際、この両者の関係が重要になる。

それは攻撃でも同様だ。
「ボールを奪ってから攻めるとき、ウイングバックがちょうど斜め前に膨らむじゃないですか、あの覆いかぶさるようなポジションどりはコンビネーションをつくるときに使いやすい?」と問いを重ねると、橋本は

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