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「サッカーはビジネスだけではなく、もっと人間的なことも大事にしないといけないものだよ、というところも伝えたかった」(ポポヴィッチ監督)【マッチレビュー/リザルト】第93回天皇杯全日本サッカー選手権大会 大宮アルディージャ対FC東京_第1報(11/16)[3,943文字](2013/11/16)

◯マッチレビュー

先制して試合の主導権を握ったFC東京の完勝だった。カウンターやロングボールに活路を見出していたような大宮だったが、2点のビハインドを負って自ら攻めなければならなくなると、中でつなぐことも外からクロスを上げるサイドのポイントにまで運ぶこともできず、苦し紛れのミドルシュートやスルーパスを繰り出すのみ。ズデンコ・ベルデニック監督時代のサッカーから大きく後退した大宮からリードを奪った時点で、東京の勝利は約束されていたも同然だった。

もっとも、そうさせたのは東京の守備がよかったからでもある。
殊勲者のひとり、塩田仁史に「組織がよかったという部分では、シオさんのコーチングに対してうまくみんなが連動してくれていたところはありますか」と訊くと、次のように答えられた。
「そうですね。こまめに時間を見つけてピッチの上でコミュニケーションをとっていましたし、それがぼくだけじゃなくて、ボランチ同士とか、ボランチとセンターバックとか、ボランチから前の選手というように、コミュニケーションがとれていたので、そこがすごくよかったなと思います」

何度となくカバーリングで窮地を救い、安定したポゼッション(あの足許の巧さ!)からスルーパスやフィードを配球した丸山祐市も「前線の選手がしっかり前から追ってくれて、コースの出処が制限され、ディフェンスとしてはとてもやりやすかったですし、オーガナイズしたなかでしっかりできていた。ほんとうにみんなのおかげで勝てた」と言う。
全体として守備がよく、特にセカンドハーフに入ってからは4-4のブロックを築いてウラを消し中を締めた結果、大宮のフォワードにもワイドにもボールが入らなかった。

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