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【有料記事/J1_2nd第16節第1報】終わりよければすべてよし! ということにしておきましょう(苦笑)。水沼宏太、苦みばしりながらも笑顔。今シーズンJ1初ゴールにして決勝点、予言どおりのヘディング弾でホーム最終戦の英雄となる!(2016/10/29)

驚くべきことに、水沼はヘディングでのゴールを、圍謙太朗に向かって予言していたのだという。
「ヘディングで仙台から点を獲ったことがあったので、きょう圍に“おれヘディングで点獲るから”って言ったら。たまたまですけど(笑)、ふざけて言ったのがよかったのかな」
苦しんでいた水沼に笑顔が戻った。その会心の一撃が、観る者にも笑顔をもたらした。

思えば、今シーズンは水沼宏太から始まった。極寒の味の素スタジアムで開催されたACLプレーオフ、9-0大勝の口火を切ったのは、前半6分に水沼が蹴ったコーナーキックの3本めが誘発したチョンブリ23番ホドリゴのオウンゴールだった。水沼自身も後半16分、徳永悠平のクロスを右足ボレーで決めた。あれから紆余曲折があった。まだ天皇杯が残っているが、きょうベガルタ仙台から決勝戦を奪ったことで、味スタのホームゲームでは最初と最後を飾ったことになる。こう水を向けると、水沼は笑顔で言葉を返した。
「そうですね。たまたまですけど、終わりよければすべてよし、っていうことにしておきましょう」

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「自分自身、今シーズンは思い描いていたシーズンではなかったですけど、試合に出ていなかったときに、プラスになることはたくさんありました。常に準備をして出たらチャンスをモノにしてやるという気持ちで毎日やっていました」
城福浩前監督が率いていた時期にACLのメンバーに廻り、篠田善之監督のチームとなってからはJ3での出場機会が増え、J1リーグ戦に絡むことがなかなかできなかった。しかし落ち込んでも自らを鼓舞できるのが水沼のよいところだ。このタフな不屈の精神が、ホーム最終戦でFC東京を勝利に導いた。

前半2分に左サイドの東慶悟が送ってきたボールを水沼は狙った。このシュートは右隅に入ろうとしていたところを仙台ゴールキーパーの関憲太郎にかろうじて弾かれ、コーナーキックに逃れられてしまったが、

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