「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【フットボール・ブレス・ユー】第68回 岸壁にハーケンを打ち込め(24.2.18)

第68回 岸壁にハーケンを打ち込め

来週、Jリーグの2024シーズンが開幕する。東京ヴェルディにとっては16年ぶりのJ1とあって、さまざまな話題に事欠かない。

練習公開日、クラブハウスは大勢のメディアでごった返している。新しく接点を持つ人、興味を持って訪れる人が多くいて、大変にぎやかな雰囲気だ。かつての僕も何やら面白そうな匂いに誘われて、ふらっとやってきたひとりだった(2001年春のことだ。待っていたのは予想外の残留争い)。開幕前の空気は、やはりこうでなければと思う。

キャプテンの森田晃樹はテレビの収録や記者の囲み取材で引っ張りだこ。同様にチームを束ねる指揮官の話を誰もが聞きたがる。

2月25日、開幕戦の相手である横浜F・マリノスについて、城福浩監督はこう語った。

「ここ数年のマリノスの戦い方には確たるものがある。攻守ともリスクを背負い、ヨーロッパの最前線に近いサッカーという印象ですね。われわれはチームとして違いはありますが、自分たちらしく立ち向かわなければならない」

昨年、J1昇格プレーオフを劇的な形で制し、トップリーグに帰ってきた東京Vにはニュースヴァリューがある。近10年でダントツの最高値に達している。が、そのすべてが期待感の表れかといえばそうではない。

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