HAMABLUE PRESS

灼熱の群馬。初のクラセンベスト4も決勝は遠く……2022クラブユースサッカー選手権準決勝・セレッソ大阪U-18戦マッチレビュー

▼ワイド攻撃vs中央突破

ともに守備では前線からアグレッシブにプレッシャーをかけ、組織的にワイドから崩していく横浜FCと、個人技主体で中央突破を図るセレッソ。単純化すればそういう図式の試合だった。

横浜FCの立ち上がりは悪くなかった。3分に右サイドから攻め込み、まず清川遥がミドルシュートを放った。9分には中村琉聖のロングパスから高塩隼生が左サイドの背後を突き、CKを獲得。18分にもセレッソのプレスをくぐって右サイドで一気にスピードアップし、再び清川のミドルシュートで終わっている。

積極的にミドルシュートで狙った清川遥

 

この辺りまでは大きなサイドチェンジも通り、攻撃が一気にスピードアップする場面が見られた。左ウイングバックの高塩は単騎で突破が可能。右はパサータイプの清水悠斗がウイングバックに入り、機動力のある右シャドーの永田滉太朗とのコンビネーションで崩す。ボールを握り、20分にはサイドチェンジを受けた高塩がクロスを入れたがGKにキャッチされた。

しかし小野監督が「連戦のせいか、急に足が止まってしまった」と振り返ったように、この辺りからセレッソに中盤のラインを突破される場面が目立ち始める。ボールを握られ、球際で押し返すことができなくなった。選手の距離感が遠くなり、サイドチェンジがなくなったばかりか、横パスがズレて持ち直すことでリズムがどんどん悪化した。セレッソに押し込まれ、29分にはペナルティエリア内の混戦から連続してシュートを浴びるが、GK西方優太郎のセーブと守備陣が体を張ってCKに逃れた。

それでも36分、久々のサイドチェンジから高塩が仕掛ける。井上輝とのワンツーから鋭いクロスをゴール前に送り、須田龍心が飛び込むがセレッソ守備陣のブロックでCKに。総合すれば、前半は互角、一進一退といったところだった。

右サイドで個の優位を生かし、再三突破からクロスを供給した高塩隼生

 

前のページ次のページ

1 2 3
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ