「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

全治5ヵ月という診断だったけれど、それよりも早く戻れそうな気もしているくらい。だから来年の開幕を目指しています。もちろん焦ってはいけないけど、目指したい [永戸勝也インタビュー]

 

永戸勝也が今の声をヨコハマ・エクスプレスの読者に届けてくれた。

10月下旬に全治5ヵ月の怪我を負った彼があの日の出来事を赤裸々に語り、F・マリノスへの想いを明かす。

「受け入れられない時間を過ごした気がする」

 

 

マイペースでいつも柔らかい笑みなのに、この時だけは肩を落とした。

だから手術前に堪能したあの味は、ずっと忘れられない。

リーグの優秀選手賞も受賞した左サイドバックの本音を、手記形式でご一読あれ。

 

 

 

F・マリノスにもっと貢献したいと思わせてくれたシーズンでした

 

みなさん、お久しぶりです。永戸勝也は元気です。

10月に怪我をしてしまってからはなかなか表に出る機会がなかったのですが、こうして自分の言葉で今の気持ちを伝えられる貴重な機会なので、少しだけお付き合いください。

 

 

 

まずは今シーズンも熱い応援ありがとうございました。ホームでもアウェイでも、異国の地でもたくさん背中を押してもらいました。感謝の気持ちでいっぱいです。

あらためて言うまでもなく、F・マリノスにとっては連覇を目指してスタートしたシーズンでした。去年の優勝はすごく嬉しかったから、連覇はもっと嬉しいだろうなと想像して、選手全員がさらに貪欲になって今年をスタートさせました。

リーグ戦だけでなくルヴァンカップや天皇杯、それからACLも含めて試合が多かったけれど、個人的に苦しい、つらいといった感情になった記憶はありません。怪我人が多く出てしまった難しさはあったとしても、試合に多く出られるのは選手として楽しいこと。去年はケヴィン(マスカット監督)が僕のコンディションを考えながら起用してくれていた部分もあったかもしれない。

 

 

でも今年は序盤戦から出場機会が増えて、信頼されている実感もあった。試合に出るからには常に100%の力と責任感でプレーしていたつもりです。シーズン途中からは長期離脱になってしまった(小池)裕太や(加藤)聖の分まで、という気持ちもありました。

個人的なパフォーマンスについて言えば、もっとできたなという反省があります。先輩の(水沼)宏太くんやサネくん(實藤友紀)はあまり出場機会がない中でも、常に全力で練習に取り組んでいて、まったく手を抜かずにチームを引っ張ってくれていた。その姿を見て、自分はもっとやらなければいけないと思わせてくれました。

 

 

試合に多く出場しているメンバーでも、健くん(松原健)やナベ(渡辺皓太)のプレーを見ていると、伸びしろがあるなと感じることが多かった。だから自分もまだまだ成長できる、しなければいけない。F・マリノスにもっと貢献したいと思わせてくれたシーズンでした。

だからこそ終盤の怪我は悔しかった。1年間フル稼働して、タフに戦える選手と思われたかった。疲労や違和感があったわけではないし、調子が良すぎるという状態でもなかった。だから、本当に不意打ちでした。

 

 

食べたいメニューを全部食べた。チーズバーガーとポテトと、それからチキンナゲット。メロンソーダも飲んじゃった

 

怪我をした時の話をしますね。

ロングボールが飛んで来て、左足で蹴り出そうとしたんです。落下地点に向けて走ってブレーキをかけた瞬間、軸足の右足に今まで感じたことのない衝撃を感じました。音で表現すると『ブルルゥンッ』みたいな。まるで強い電気が走ったような感覚で、その瞬間に「あ、終わった」と思った。

 

 

ゲーム終盤にちょこちょこ足を攣ってしまう僕ですが、肉離れの経験はほとんどありません。だから何が起きたのか、すぐには分かりませんでした。ただ周りの選手と話していた時に嫌な音がするというのは聞いていたので、「これか、と」(笑)。たまたま相手のGKが倒れていたおかげで試合がストップしたので、自分もピッチに座って、交代させてもらいました。

 

 

 

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