「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

ケヴィン・マスカット監督が退任。 風向きが変わったのは先週末の出来事なのだから、急転直下と言っていい。

 

マリノスは7日、ケヴィン・マスカット監督(50)が今季限りで退任することを発表した。

 

 

マスカット監督は2021年7月に監督に就任。アンジェ・ポステコグルー監督が築き上げたアタッキングフットボールを継承し、継続路線を歩むために尽力した。シーズン途中からチームを率いた初年度から2位と好成績を収め、2022年は十分な準備時間と独自色でリーグ優勝の栄冠を手にする。惜しくも2位に終わった今季は、多くの負傷者に悩まされながらも相手チームへの対策や対応などをやり繰りしつつスタイルの軸を保つマネジメント能力を発揮した。

 

 

結果=成績という観点で語るならば、マリノス史上でも最高クラスの監督だろう。抜本的な改革を施すのではなく、継続性を唱えながら向上心を煽る術に長けていた。選手が目まぐるしく入れ替わる体制においても安定した成績を残した手腕は高く評価されるべきだ。

当然のように来季も続投する方向でクラブとの話し合いが進められていた。本人も契約更新に前向きな姿勢で交渉が進み、来季の編成方針や補強ポイント、スタッフの人選、スケジュールなどについても二人三脚で協議していたという。

 

 

ただしトップチーム人件費がリーグ中位程度でしかないマリノスの予算規模を考えると、指揮官が満足できる補強をすべて実現するのは厳しい。マスカット監督自身の条件面についても、タイトルを求められるプレッシャーに見合った提示は難しいかもしれない。風向きが変わったのは先週末の出来事なのだから、急転直下と言っていい。

 

ヨコエク

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