「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

トレーニングで見せているキレと鋭い眼光が、頼もしい。 背番号10が本来のポテンシャルを発揮した時、マリノスは2022シーズンを超えていける

 

マルコス・ジュニオールがマリノスでの5シーズン目を迎えた。

2022年は苦難の時間だった。家庭の事情で愛する妻と2人の子どもをブラジルに残し、単身赴任でコロナ禍を過ごす。「いろいろな面で準備できていない部分もあって、辛いこともあった」。心の支えが近くにいない生活は想像以上にハードで、パフォーマンスへの影響がなかったと言ったら嘘になるだろう。

 

 

シーズン序盤のケガも誤算だった。焦りが先行し、心と体のバランスがなかなか戻らないまま時計の針だけが過ぎていく。西村拓真がトップ下で台頭していくことでチームは上位争いを演じていたが、それすらもマルコスにとっては歯がゆい時間だったのかもしれない。

 

 

まさかのシーズン無得点。ゴールだけが彼のアイデンティティではないとはいえ、誰も想像できない結果に終わる。シーズン終盤は試合出場からも遠ざかり、外国人枠の問題でベンチからも外れる悔しさも味わった。

それでもフォア・ザ・チームの精神は変わらない。マリノスが優勝するために与えられたタスクを全うし、優勝直後には喜田拓也のすぐ横で満面の笑みを浮かべて喜びを爆発させる。その姿は紛れもなくチームの中心選手のひとりだった。

 

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