「みんな(オナイウ)阿道に決めてほしいと思っていた」と大津祐樹は喜んだ。新たなエースストライカー候補がゴールという結果を出した [ACL シドニー戦レビュー]
仲川輝人は涼しげな表情で試合を振り返った。
「キックオフから自分たちのリズムで戦えて、ハードワークや球際の部分で勝てたことがこの勝利につながったと思う。スカウティングもしていたけど、自分たちはボールを保持するサッカーなので自分たちがやるべきことをやっただけ」
そう、マリノスにとって特別なパフォーマンスではなかった。あくまでも平常運転。普段から監督が口酸っぱく繰り返し、選手たちが自分たちに言い聞かせていることを、試合という舞台でお披露目しただけ。そのクオリティで相手を圧倒した。
特筆すべきは、攻撃から守備への切り替えの早さと、それを90分間続けた強度とモチベーションだ。
序盤からボール保持の時間が長く、相手陣内で過ごす時間が長かった。変幻自在のポジショニングで相手のマークをかいくぐり、好機をうかがっていく。その過程で、ボールロストもあった。すべてが完璧なパスワークではなく、ほんの少しパスコースが乱れればポゼッションは成立しない。
しかしボールを失ってからの迅速な切り替えこそが、今のマリノスの真骨頂かもしれない。瞬く間に相手を囲い込み、パスを1~2本しか許さない。3本目のパスを許したとしても、それはアバウトなロングボールで、伊藤槙人やチアゴ・マルチンスが難なく回収に成功した。4-0というスコア以上に、守備で圧倒したゲームだった。
もちろん効率良い得点が守備時の集中力と実効性を高めたのも事実だろう。その得点者が素晴らしかった。
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