レオ・セアラが2得点で復活の咆哮。 きっかけとなるゴールを決め、ドバドバ飛び出るケチャップ状態へ [ホアンアイン・ザライFC戦レビュー]
巧みなバックヒールと豪快なヘディング弾
想像以上に苦しんだが、これがアジアの戦いなのだろう。
開始4分に自陣でのミスからボールを奪われ、最後は左ポスト直撃のシュートを打たれて冷や汗を流した。ほんの数センチでも内側に当たっていれば、ボールは枠の外ではなくゴールネットへ吸い込まれていただろう。
ボールを持った場面でも、相手のプレッシャーは早く、何よりもモチベーションも満ち溢れていた。「自分たちのサッカーとはなかなか言い難い内容だったけど」と松原健が言うのも無理はない。ボールをつなぎ、ゲームコントロールするという狙いの達成度はさほど高くなかった。
ただ、だからこそセットプレーからの得点は価値を持つ。
永戸勝也の右CKを合わせたレオ・セアラの先制点は、マリノスのファーストシュートだった。巧みな予備動作と仲間のサポートを受けてフリーになり、バックヒールでニアサイドを射抜いた。
先制点の6分後には、今度は永戸のFKから再びレオ・セアラが決める。今度は打点の高い豪快なヘディングシュートで、ゴール前での力強さという武器をいかんなく発揮した。FKの場面で喜田拓也のまたぎフェイントに惑わされてしまう相手守備陣はお粗末だったが、それを差し引いてもレオの得点能力は素晴らしかった。
開幕スタメンを飾るほど期待値は高かったが、序盤は不発が続き、その後は負傷にも見舞われた。結果的に、ここまでのリーグ戦では無得点。惜しい場面には幾度となく遭遇したが、次第に力が入り過ぎてしまって肝心要のフィニッシュが精度を欠いた。
こういったタイプのストライカーにはきっかけが必要で、それこそ一度決めればドバドバ飛び出るケチャップ状態だ。このホアンアイン・ザライFC戦が今季のターニングポイントになるだろう。得点後の咆哮は胸を熱くさせるモノがあった。
前半終了間際にはエリア外から強烈なドライブシュートを放ち、後半開始早々には永戸からのセットプレーをヘディングで叩くもバー直撃。ハットトリックこそ逃したが、昨季10ゴールを挙げた背番号9の復活は今後に向けても、これ以上ない収穫だ。
ここまで公式戦5アシストを記録している背番号2
永戸勝也にクローズアップしたい。
(残り 862文字/全文: 1992文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ