「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

遠藤渓太が今季ここまで放ったシュートは31本。マリノスの勝ち点3獲得に大きく貢献したこのゴールは、いわば“32度目の正直”

 

 

遠藤渓太がようやく決めた。リーグ戦19試合目での、待ちに待った今季初ゴールだ。

選手コメント

 

38分、ティーラトンが遠藤へ鋭いグラウンダーパスを通す。ボールを受けた背番号11は、左足を軸足にして右足でターンしながらトラップ。細かいタッチを挟み、シュートブロックに飛び込んだマウリシオの股間を抜く強烈な一撃を放つ。「珍しくというか、いいところにボールを置けた。ああいうシュートを打っていた時もあったと思うけど、今日は入ってくれた」と満面の笑みを浮かべた。直後、フィールドプレーヤー全員が遠藤の下へ。大きな輪を作り、みんなで喜びを分かち合った。

 

 

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チームの得点源となっているエジガル・ジュニオ、マルコス・ジュニオール、仲川輝人と前線でカルテットを組みながらも、自身だけ沈黙を続けていた。「ここまで試合に出てノーゴールで情けなかった」という苦しみは本人にしか分からないもの。アシストやゴールの起点となっても、目に見える数字以外ではなかなか評価されない鬱屈とした日々を過ごしていた。

今季ここまで放ったシュート31本はゴールにならなかった。でも32本目は正真正銘のゴールとなり、マリノスの勝ち点3獲得に大きく貢献した。いわば“32度目の正直”だ。ようやく訪れた歓喜の瞬間に安堵しながらも「この1点で終わるわけにはいかない」と野心を燃やす21歳は、早くも次の戦いへ視線を向けていた。

 

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