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点と点がつながってきたピーター東京のスリル【2024 J1第6節vs.浦和レッズ(HOME) 本音Column】

 

Photo by HIROTO TANIYAMA(撮影:谷山央人)

 それでは4月3日に国立競技場でおこなわれたJ1第6節浦和レッズ戦を本音コラムで振り返っていきましょう。

 ちょっと余談めいた話から。みなさん、サッカー、あるいはサッカーの試合について考える時、監督のコメントをどの程度参考にするでしょうか。もしかすると、コメントの内容で監督の力量を測る、という方もいらっしゃるかもしれないですね。

◆公の場で話す意味

Photo by HIROTO TANIYAMA(撮影:谷山央人)

 問題はプロの監督が公の場で話す意味ですね。当然、そこで話した言葉は瞬く間に伝わる。今後の対戦相手にも。そうなると、極端な話、何も言いたくないというのが本音でしょう。しかしプロの監督には公式に記者会見が設定されていて、取材に応じなければいけない。すると、何も話さないというわけにもいかない。プロの監督にとっては、メディア対応も対処するべき難問のひとつということになります。

 指導者向けの本ではメディア対応にまるまる1章を割くものもある。それほど重要なことです。最適解を考えないといけない。嘘をついてはいけないし、質問に答えなくてはいけない。しかし、言いたくないこと、隠しておくべきことは言わなくていい。このせめぎあいから何を公の言葉として紡ぎ出していくべきかという作業です。

 結果、どうなるか。戦術に関しては言いたがらない監督が多いと思います。だから監督の評価は難しい。「この監督は戦術について喋った=この監督は戦術に詳しい=この監督は優秀だ」、そんな公式が成り立ちにくい。その反対に「この監督は戦術を具体的に説明しなかった=戦術がわかっていないから説明出来なかった=この監督は優秀ではない」とは言い切れない。

 記者の立場からすると、イビチャ オシムさん(故人)のように凝った言い回しで見出しになりそうなフレーズを考えてもらえるとありがたいけれども、まあ戦術について具体的な言葉が出てこなくても仕方がないとは思います。

Photo by HIROTO TANIYAMA(撮影:谷山央人)

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