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FC東京U-15の同門対決を前に、FC東京U-18が7-0大勝。山口太陽が前半45分間だけでハットトリックを達成【2023 プレミアEAST第5節 FC東京U-18 vs. 旭川実業高校 Report】

 

アカデミーの選手たちが勢ぞろい。撮影:後藤勝


 大型連休最終日の5月7日、FC東京はAGFフィールドでU-18とU-15の公式戦を“ダブルヘッダー”で開催した。雨が激しくなった時間帯の14時から第二試合としておこなわれた「2023年度関東ユース(U-15)サッカーリーグ1部 第8節」はホームのFC東京U-15むさしがビジターのFC東京U-15深川に1-3で敗れた。むさしは後半、2失点目を喫した直後に1点を返して1-2にまで詰め寄ったが、終盤、こぼれ球を押し込まれて力尽きた。

FC東京U-15むさし(青赤)とFC東京U-15深川(白)の入場。両方トーキョー! 撮影:後藤勝


 先立って11時からおこなわれた「高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2023EAST 第5節」は、ホームのFC東京U-18が7-0でビジターの旭川実業高校を下し、今シーズンの2勝目を挙げて勝点を8に伸ばした。前半15分に右コーナーキックを山口太陽がかなり高い打点のヘディングシュートで叩き込んで先制すると、前半だけでハットトリックを達成。この日3アシストの佐藤龍之介も1点を自ら決め、前半を4-0で折り返した。まったく危なげなかった東京は、大量のリードを背景にリスクを冒さず、バランスをとりながら後半の前半を慎重に進め、後半24分以降に3得点を追加する完璧な試合運びでタイムアップの瞬間を迎えた。

 東京は第3節までに2分1敗。勝点を気にしなければいけなくなった第4節、敵地で青森山田高校を下して反撃開始。そして勝利が必要な今節を無失点の勝利で乗り切ったことは、今シーズン全体を考えても大きな意味を持つ。

右サイドの小嶋淳平もゴールを決めている。撮影:後藤勝


 内容的には、バランスよく分節化された個々のシンプルなプレーをいいタイミングでつないでいき、サイドから崩してポケットをとりフィニッシュに持ち込む攻撃を中心に、様々な獲り方で得点を奪い、後半は相手の時間帯をうまくやり過ごし、最終的に再び相手を上回る理想的な展開。めざすボール保持型のサッカーから逆算してそれを素朴なレベルで成立させることが出来ていて、好感の持てるゲームだった。欲を言えば、佐藤が言うように、プレス回避をもっと丁寧にすること、また特に監督や選手からの言及はなかったが、後半の終盤を圧倒するかたちで終えることが出来ていればさらによかっただろう。しかし全体的には合格点。個の力をチームのために発揮出来るようになってきた山口太陽の爆発もあり、収穫の多い一戦だった。

 そしてクラブとしては、日頃の感謝も込めてU-18とU-15の試合を同じ会場で連続して開催することを試み、雨天ではあったが祝祭的な雰囲気をつくり出せたことが収穫。これを今後、アカデミーや地域に関して活動していくうえでの励みにしていきたい。

◆試合後の一問一答(自ら質問した範囲のみ)

◎奥原崇監督

撮影:後藤勝


──7-0という結果だが、振り返りを。

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