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攻撃のかたちを示すと同時に脆さを露呈した東京、天敵に敗れ6位で終了。来季に向けて真摯な反省を【J1第34節~2018シーズン振り返り】

 
 12月1日、FC東京は埼玉スタジアム2○○2でJ1第34節に臨み、浦和レッズと対戦。3-2で敗れた。この結果、浦和に抜かれ5位には入れなかったが、他会場の結果によりセレッソ大阪、清水エスパルス、ガンバ大阪には逆転されず、勝点50の6位でシーズンを終えている。北海道コンサドーレ札幌は試合開始時点で2位のサンフレッチェ広島に勝てばACL出場権を獲得できたが結果は2-2の引き分けとなり、4位でフィニッシュ。広島と鹿島アントラーズが、それぞれ2位と3位でACLへの進出を決めた。
 
◆埼スタのジンクスを崩せず
 
 前半9分、セットプレーから李忠成に決められた東京はセカンドハーフ始まってすぐの後半1分に室屋成→東慶悟と渡ったボールを受けてディエゴ オリヴェイラが右足で決め同点に追いついた。しかし直後の後半3分にクイックリスタートのフリーキックで失点。すぐ1点ビハインドの状態に戻してしまう。そして後半23分、間接フリーキックで自陣に大きくボールを戻された東京はそのままアンドリュー ナバウトに左サイドを破られクロスを許すと、中央に橋本拳人とチャン ヒョンス、森重真人が戻ったものの間に合わず再び李に決められ3失点めを喫した。今節を迎えるまで、東京下部組織出身の李はわずかに1点を数えるのみだったが、その彼にこの日だけで2点を獲らせてしまった。
 今シーズンかぎりで現役を引退する平川忠亮を途中出場で送り出そうと浦和が準備を整えている最中、東京はやはり途中出場の前田遼一が室屋のクロスをヘディングで叩き込み、今シーズンのJ1初ゴールをマークして1点差に迫るが、反撃もここまで。「きょうは自分の引退試合ではない」と、攻め上がりや飛び出しを自重した平川のバランス感覚も得て守りを固めた浦和の牙城を崩せず、埼スタで勝てないジンクスを打ち破ることはできなかった。
 決定的なチャンスは多かった。しかし攻撃のかたちをつくってもそのチャンスに決められず、守備では隙を衝かれ、あるいは局面での緩さから防ぎきれず、脆さを露呈した。攻守に浮上した問題の解決への着手から2019シーズンの取り組みは始まる。
 
◆攻守に課題
 
 決定力のなさは相変わらず。

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