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【今週の小平】レポート◆9月10日の小平/マッシモ フィッカデンティ監督、梶山陽平、河野広貴「(梶山のパスは)ああやって入っていけ、というパスだった」(河野)[本文3,068文字](2014/09/11)

レポート◆9月10日の小平

 

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◆9月10日の小平

9月10日(水)のFC東京は15時30分から小平グランドにて練習をおこなった。
日本代表に招集されていた森重真人と武藤嘉紀が復帰。その森重と武藤、加賀健一、太田宏介、米本拓司、東慶悟は別メニュー。森重は単独でランニング、太田と武藤はふたりでランニング。加賀、米本、東の三人はボールを使っていた。
太田は39.4℃の高熱で5日(金)から8日(月)まで寝込んでいたが、この日は元気にからだを動かしていた。
移籍組のほか、平山相太が故障離脱、野澤英之と中島翔哉がU-21日本代表招集と、相変わらず人数が不足気味ではあるが、残るメンバーはゲーム形式のトレーニングに取り組み、13日(土)に迫ったJ1第23節対ヴィッセル神戸戦(味の素スタジアム、18時30分キックオフ)に備えていた。

天皇杯は4回戦(ラウンド16、9月7日)で清水エスパルスに敗れてしまったが、得点シーンで気を吐いたのはフォワード陣と絡んで河野広貴のシュートを引き出した梶山陽平。その梶山はお決まりの謎の動きからのパスやシュートを繰り出し、全力疾走や負荷のかかる挙動にも問題がない様子。本人も「リバウンドはない」とすっきりした表情だ。
梶山からのパスを受け、ピッチを横切り左足のシュートで同点ゴールを決めた河野は「あそこにああやって入っていけ、というパスだったから。いままではあそこにボールが入ってこなかった」と賞賛。これは、前線に絡んでいける二列目のパサーという欠けていたピースがはまり、河野を生かし、また河野が周囲を生かす可能性が高まることを意味する。
河野はきわめて高い個人技を有しているが、単独勝負の専門家というわけではない。また、動いてパスを引き出し、それを周囲に当てて戻してフィニッシャーとなるだけでもない。周囲に供給してチャンスメーカーともなり、トップ下を起点に全方向と連動できる選手だ。いままでは動いてもそこにパスが出てこなかったが、梶山、あるいは彼に刺激を受けたほかの選手によってパスが出てくるようになれば、攻撃は活性化し、清水のように引いた相手も崩せるようになるだろう。

対清水戦の敗戦後、さすがに選手たちは落ち込んでいたようだ。マッシモ フィッカデンティ監督は「失望は理解できる。それを乗り越えていかなくてはならない」と再起を誓った。
そのために森重、太田、武藤の復帰を欠かせないとも考えている。
日本代表での武藤の活躍を、東京にもいい影響があるのではと問われたマッシモ フィッカデンティ監督は、
「武藤はもともとチームにいい影響を与えていますから、むしろ代表にいい影響を与えたんじゃないですか」。
4-1-2-3を磨き上げてきた東京から送り出した愛弟子が代表のチーム力を上げてやったのだと言わんばかりに自信の表情。柴崎岳ら周囲の味方を生かし、自らも単独で仕掛けてゴールを決めた武藤の活躍ぶりを見れば、そう言いたくなるのもわかる。
この自信を過信にせず確信に変えるためにも、対神戸戦以降の積み重ねが欠かせない。

 

◯梶山陽平の談話

(残り 2455文字/全文: 3728文字)

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