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【今週の小平】レポート◆8月12日の小平/石川直宏、吉本一謙(2014/08/13)

レポート◆8月12日の小平/石川直宏、吉本一謙

 

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8月のカレンダーを見ると、天皇杯の対松本山雅FC戦――熱いサポーターの声援を背に受けて厄介な相手になりそうだ――を挟み、リーグ戦ではサガン鳥栖、浦和レッズ、鹿島アントラーズと、上位との対戦がつづく。

三つ勝てば、一気に上位との差が縮まる。
その反対に敗れれば優勝やACL出場圏内が遠ざかるばかりか、残留争いに巻き込まれる。
悪くとも引き分けにとどめるしたたかさも欲しい。

何試合かをまとめて考えれば、そうした想念が渦巻いてしまう。
しかし1節ごとの対策で結果を残してきているのが、いまのFC東京だ。
選手たちはどう考えているのか。
吉本一謙に話を訊いた。吉本は次節の必勝を期しながらも「しっかりとそのときの状況に合った戦い方をしたい」とも言っている。対セレッソ大阪戦にあった冷静さは保っているようだ。

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◯吉本一謙の談話

いまは(順位争いを巡る中長期の見通しは)あまり考えていないですね。とにかく、一試合一試合反省して、次の相手の対策をするのがことしのチーム。
そういう戦い方でやってきているので、監督もそういう(何試合ぶんもの)話はしていない。
いままでそうやってひとつずつやってきた結果がそういう順位だと思う。
いまの順位(順延分のサンフレッチェ広島対サガン鳥栖に広島が勝ったことでFC東京は7位に後退)にしても、上にも行けるが下にも行くもの。(気を抜かず)ひとつずつ試合をしていくことが大事です。

ただ、このあいだ引き分けたから。
それを「勝点1が獲れた」と考えてよかったと思うのか、きつかったと思うのか。(よかったと思うためには)次の試合が大事だと思う。天皇杯も週半ばにある。
まだ天皇杯は準備していないですけれども、鳥栖は首位のチームだし、次で自分たちが上に行くかどうかを分ける試合でもあると思う。
ここで勝点を3詰めるのか、離されるのかで全然ちがう。
そういう意味ではまず次の試合に、みんなが全力、100%で。
アウエーだけどこのあいだ引き分けたから次は勝つという話を(チーム内で)している。しっかりとそのときの状況に合った戦い方をしたい。

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全体練習復帰二週め。
「監督がこいつを入れたら点が獲れる、と思う状態には、まだ到っていない」
そう本人が言うように、まだ石川直宏は「完全」ではない。
しかし平山相太、渡邉千真、三田啓貴とともにベンチに座る攻撃陣の力をさらに強調する威圧感は既に漂っている。

まだ完全ではない理由のけっこうな部分を占めているのは、プレースタイルの順応においてかもしれない。石川は言う。
「ポジションが低くてまだ整理できていない部分があるが、ゴールを狙っている」

トップ下やウイングでの仕事が主だと思われている石川だが、この日(12日)は人数が少なく、9対9のゲーム(4-3-2)では、中盤の「3」が与えられた役割だった。前でやることが理想ではあるが、中盤三枚の一員として、ボールをつなぎ、外にプレッシャーをかけにいき、バランスをとった。

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