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【マッチレポート】レポート/リザルト◆J1第15節東京対鹿島、エル・マタドール三田啓貴のタマゴールで鹿島越え……ならず![3,189文字](2014/07/19)

レポート/リザルト◆J1第15節東京対鹿島、エル・マタドール三田啓貴のタマゴールで鹿島越え……ならず!

7 月19日、全国各地でJリーグディビジョン1第15節がおこなわれた。FC東京は味の素スタジアムに天敵とも言える鹿島アントラーズを迎え、86分まで1-0とリードしながら追いつかれて1-1で引き分け。完封勝利と勝点3を逃した。

公式記録上は「無風」となっているが、試合の終盤に強い風が吹いた時間帯もあった。前半の6分30秒すぎからは雨が振っていたのに芝の状態は「乾燥」。その記録に象徴されるように、ちぐはぐ、ぎくしゃくした試合。釈然としない空気が蔓延し、試合後にブーイングが渦巻いた一因はジャッジにもあるだろう。試合後、鹿島アントラーズのトニーニョ セレーゾ監督は「レフリーが過度の緊張感、緊迫感を両チームの選手に与えてしまったことが残念だった」と言った。また、22日火曜日までにJリーグ宛に意見書を提出する予定の、鹿島アントラーズの鈴木満強化部長は「やっぱりちょっと……まあ……レフリングのレベルが低い試合だった」とバッサリ。後半35分のゴールがハンドの判定で取り消されるなど直接得点/失点に絡んだ場面でレフリーとは見解を異にする判定が多かった鹿島の立場から意見を表明する予定だが、その鈴木強化部長にしても「お互いにストレスがたまるような試合。よく荒れなかったなと」と言う。問題意識は自チームの損害についてのみに留まっているわけではない。ワールドカップで採用されたフリーキック時の壁とボールの位置を示すための泡スプレー導入は間に合わず、審判員間の無線は装着していたようだが上手に活用された節はなかった。そうした一つひとつのうまくいっていないという感触が試合全体に蔓延したのではないだろうか。関係者は鈴木強化部長の意見を受けて「わたしたちは自分たちのことについて言いますが、FC東京さんにも言いたいことはあると思います」と言う。審判だけに責任を押し付けるわけにはいかないが、疑問に残るジャッジが度々試合を止め、長いアディショナルタイムを引き出した以上、なにがしかの文言で記録にとどめておく必要はあるだろう。
そんな試合であっても、内容は好ゲームと言っていいものだった。ファーストハーフ45分間は拮抗した展開で互いにシュート3本。左サイドに出た河野広貴からの絶好のパスを受け、エドゥーがシュートをふかしてしまった場面が34分にあったが、そのぶん東京が優勢だったとも言えるし、それを外したことが後半に響いたとも言える。
スコアはセカンドハーフに動いた。後半15分、クリアボールを三田啓貴が左足でシュート。1-0でリードした。これまで苦手にしてきた試合巧者の鹿島を相手に1-0で勝つことができれば、大きな進歩と言えるだろう。しかし終盤に失点し、試合をうまく閉じることはできなかった。時系列で追うと、鹿島が小笠原満男に替えてルイス アルベルトを送り込んだのが後半36分。東京がエドゥーに替えて平山相太を送り込んだのが後半39分だ。この直後、マッシモ フィッカデンティ監督は通訳のみならず篠田善之コーチもまじえてセンターバックの森重真人と吉本一謙に何かを伝え、打ち合わせをしている。

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