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【マッチレポート】レポート◆苦しむ内容ながら積極的な姿勢で引き分け/リザルト◆ナビスコ第2節仙台対東京(2014/04/02)

レポート◆苦しむ内容ながら積極的な姿勢で引き分け

4月2日、全国各地でJリーグヤマザキナビスコカップ第2節が開催された。ベガルタ仙台の本拠地、ユアテックスタジアム仙台に乗り込んだFC東京は、マッシモ フィッカデンティ監督の「常に調子とコンディションのいい選手を使っていく」の宣言どおり、フレッシュな状態の選手で先発イレヴンを形成。ゴールキーパーは塩田仁史。両サイドバックは期限付き移籍から復帰の椋原健太と今シーズン正式加入の松田陸。高橋秀人がセンターバックに起用されて森重真人と中央を固め、中盤は幸野志有人をアンカーに、左に羽生直剛、右に東慶悟。フォワードは石川直宏、渡邉千真、平山相太。直近のJ1第5節に先発しなかった選手を中心に、休養十分な様子がうかがえる。

対するベガルタ仙台はベテラン中心の先発メンバー。両サイドバックが武井択也と鈴木規郎と苦心のあとはうかがえるものの、二見宏志と山本大貴がベンチに入ったほかは流通経済大学卒で現在25歳の武藤雄樹以外は20代後半以上。必勝を期して東京に立ち向かってきた。

いかにもつなぎたそうにディフェンスラインから攻撃を組み立てるもののつくり出すチャンスはほとんどが速攻というベガルタ仙台。スルーパス&走り込みで徹底してウラのスペースを衝いてくる。しかしこれは想定済みなのか、落ち着いてセンターバック高橋秀人、森重真人とゴールキーパー塩田仁史が対応、マイボールにできないときでもコーナーキックに逃れて仙台からゴールを遠ざけ、チャンスの芽を摘んでいた。

仙台は基本的にパスが単発の「二人称」。三人目の動きにつながらず、ウラさえケアしていれば怖くない相手に見える。
対する東京はバランスを崩さないようにじっくりとがまん、片方のサイドバックが残り片方のサイドバックがビルドアップの最初の受け手となりオーバーラップしてのクロスを上げ、チャンスをつくる。「シュート撃て」コールは置きたが、フォーメーションに沿ったプレーによりバランスは維持されていた。

ハーフタイムにばったりと出会った手倉森浩氏(元ベガルタ仙台コーチ)は、「東京は無理なくクロスを上げている」と評価。決定的なチャンスが少ないかわりに守備は破綻しなかった。

セカンドハーフは両チームとも一段ギアアップ。
ハーフタイムに石川直宏を米本拓司に替えた東京は後半10分、幸野志有人に替えて河野広貴を送り込む。同じ後半10分、仙台は梁勇基に替えて富田晋伍。
後半18分、カウンターからウイルソンに放たれたシュートを防ぎピンチを脱したかと思われたのもつかの間、直後の左コーナーキックを仙台マグリンチィに蹴られると、ボールはファーへ。これをFC東京U-18出身の鎌田次郎にヘディングで決められ、東京は先制を許してしまう。

苦しい東京。しかし31分、松田陸が放ったクロスからの競り合いで途中から出場していた東京エドゥーがPKをゲット! これをエドゥー自身が仙台ゴールキーパーのヴコヴィッチの狙いとは逆の右隅に冷静に決めて東京は1-1の同点に追いついた。
このあと両チームとも最後の1点を狙い猛攻を仕掛けるが、終盤は東京が防戦一方。最後に左にいたウイルソンからのクロスに渡辺広大が飛び込んできたシーンはひやりとしたが、このヘディングもゴールマウスの上へと逸れていった。
今シーズン未勝利、手負いの仙台を相手に1-1の引き分け。東京はナビスコカップ無敗を守り、J1次節対サガン鳥栖戦に備える。

前半0-0までは想定の範囲内だったろう。
問題があるとすれば先制点を許したことだ。

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