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【今週の小平/Preview】徳永悠平、高橋秀人、長谷川アーリアジャスール、三田啓貴、ランコ ポポヴィッチ監督/天皇杯三回戦対千葉プレビュー、コメント(2013/10/11)[5,213文字]

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季節の変わり目で天候が定まらない日々がつづく

 

◆Preview

FC東京は明後日の13日、フクダ電子アリーナにて天皇杯三回戦をジェフユナイテッド千葉と争う。

J2プレーオフ出場圏がかかった戦いを繰り広げている千葉が天皇杯で失うものは何もなく、天皇杯ではのびのびと東京に襲いかかってくることも考えられる。格下だからと油断できる相手ではない。まして森本貴幸をはじめとして豊富なタレントを揃え、ベンチ入りメンバーも豪華。ケンペスが出場停止だとは言っても、地力はある。千葉は積極的に攻撃してくるのではないか。

両サイドバックの米倉恒貴と高橋峻希が攻撃参加する戦い方そのものは、リーグ戦で何度か打ち破られている。京都サンガF.Cと東京ヴェルディがサイドを抑えて千葉を攻略したことは.記憶にあたらしい。東京も当然スカウティングはできているはずで、きちんと応対ができれば千葉のサイド攻撃も必要以上に畏れずに済む。

相手のことも重要だが、自分たちを整えることも必要だ。
東京は先週のJ1前節で鹿島アントラーズに敗れている。先制され、そのリードを活かしてうまくゲームをコントロールされた。序盤の二失点が響いた恰好で、試合への入り方は反省すべきポイントだ。
こうなってくると、対千葉戦では先制点を許さず、連勝中のように優位の状態で試合を運びたい。

先制点を与えずにうまく試合に入り、優勢に持っていくためには何が重要か。
高橋秀人はキックオフから15分間がカギを握ると考えているようだ。
「サイド(相手サイドバックの攻め上がり)の掴まえ方に関しては、たとえば(太田)宏介とルーコン(ルーカス)とでは相手の掴まえ方がちがいますから、なるべく早く、具体的には開始から前半15分くらいまでのあいだに修正できるようにしていきたい」(高橋)

先週の対鹿島戦で45分間ずつセンターバックのポジションについた加賀健一(前半)と高橋秀人(後半)のコンビを、前節の失点数ゆえに不安視する声もあるが、ランコ ポポヴィッチ監督は「(高橋秀人と加賀健一の)センターバックに問題はない」と言いきる。
「運悪く鹿島戦で(久しぶりに)出場したときのミスが失点につながってしまったが、引きずっても仕方がない。むしろこのミスをモチベーションにするくらいでなくては」(ランコ ポポヴィッチ監督)

対千葉戦では、ボランチの高橋秀人がセンターバックを務め、そこに長谷川が入ることで、4-2-3-1の「3」のポジションがひとつ空く。
いまの時点でそこに入る選手は三田啓貴が有力だ。10日の練習でも、紅白戦で三田がゴールを決めたのを機に全体メニューを終えている。ゴールへの積極性が日に日に強まっている傾向がある。

本来はボランチ。しかしサイドハーフに入ったときのタテへの迫力はチームでも随一になってきた。この、必ずペナルティボックスの近くかその中まで侵入してシュートを撃ちそうなすごみを、三田は「意識で変えています」と言う。
「サイドでは得点やアシストが絶対に必要だと思っている」(三田)
リーグ戦の途中出場で見せているプレーができれば、千葉が脅威に感じることはまちがいない。

ディフェンス面では、ふつうに噛み合った場合は対面するサイドバックの高橋峻希とマッチアップする可能性がある。三田はこの同世代の再会を「楽しみです」と、心待ちにしている。
長谷川アーリアジャスールも、今夏補強の目玉として千葉に加入した森本貴幸について「センターバックではないので直接マッチアップはしないと思いますけれど、何かがあれば抑えたいと思います」と、頼もしいコメントを残している。

千葉には伊藤大介がいる。在学当時、順天堂大学サッカー部の主力で、東京学芸大学の高橋秀人と同期。2009年のユニバーシアードでは高橋とチームメートだった(※ちなみにこのときの高橋、伊藤以外のメンバーはヴァンフォーレ甲府の河田晃兵、Y.S.C.Cの藤川祐司、鹿島アントラーズの山村和也、東京23FCの中山友規、横浜F・マリノスの比嘉祐介、中町公祐、ジュビロ磐田の山田大記、ファジアーノ岡山の千明聖典、京都サンガF.C.の三平光司、名古屋グランパスの永井謙佑、水戸ホーリーホックの三島康平など)。もし伊藤が出場すれば、感慨深い試合になるだろう。

千葉には前所属が東京の谷澤達也をはじめ、大学までの各年代で対戦した相手など、東京の選手にも顔なじみが多い。そのぶん互いの手の内もわかっていて味わい深い読み合いになるだろうし、気持ちとしても燃えるものがあるはずだ。
東京の勝利を願いつつも、好ゲームとなることを祈りたい。

◆選手、監督のコメント

○高橋秀人の談話

――千葉のサイド攻撃対策はJ2各クラブが工夫していますが、サイドバックがいつもどおりに上がってきた場合の対応は?
「サイド(相手サイドバックの攻め上がり)の掴まえ方に関しては、たとえば(太田)宏介とルーコン(ルーカス)とでは相手の掴まえ方がちがいますから、なるべく早く、具体的には開始から前半15分くらいまでのあいだに修正できるようにしていきたい。

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