チームを助けられるのは飯倉大樹しかいない。 マリノスがここで終わるわけにはいかない [天皇杯準決勝G大阪戦プレビュー]
喜田とポープ以外は出場可能
ファイナリストの切符をかけた一発勝負だ。
目指すは優勝のみ。そのためには準決勝を通過点にしなければならない。決勝で敗れるのも準決勝で敗れるのも同じ。1位以外は、準優勝もベスト4も初戦敗退も同じ価値しかない。
宮市亮の言葉に熱が帯びる。
「伝統ある大会でタイトルを獲れるチャンスが目の前にある。準決勝で敗退したルヴァンカップもそうだし、決勝で負けたACLもそうだけど、優勝できなかったチームのことは誰も覚えていない。それくらいの価値になってしまうので、何としても優勝を勝ち獲りたい」
今年5月、前回大会のACLはファイナル第2戦で敗れ、あと一歩に迫ったアジア制覇を逃した。いま思えば、あの瞬間が今シーズンの分水嶺だったのかもしれない。以降は監督交代をはじめとする負の出来事が先行し、最終盤に入った現在も苦戦が続いている。
ルヴァンカップでは準決勝で名古屋グランパスに屈した。こちらは第2戦で一矢報いる勝利を手にしたが、得失点差で惜しくも届かなかった。もはや決勝の日時など知らないし、興味もない。決勝進出を逃すとはそういう意味である。
「24シーズンの中でタイトルを獲れる大会は天皇杯しかない」
そう話したのは最近の試合でキャプテンマークを巻く機会も多い松原健だ。喜田拓也不在のチームを支える在籍8年目は、チーム全体を考えて動ける選手に進化した。明日の試合でもマリノスを勝利へと導くために全身全霊で戦ってくれるだろう。
この試合に間に合わない選手は少ない。ジョン・ハッチンソン監督は「キー坊(喜田拓也)以外のところで、強い選手を選べると思うのと、ポープも少し間に合わないかもしれない」と明かし、喜田とポープ・ウィリアムの欠場を示唆した。
つまり、それ以外の選手は出場可能な状態にある。
西村拓真、エウベル、そして飯倉大樹
10月13日の名古屋戦で負傷交代した西村拓真が戦列復帰しそうだ。競り合って着地した際に左膝を痛めたが、軽傷だったのは不幸中の幸い。先々週のアルビレックス新潟戦と先週のACLE山東泰山戦をスキップし、この一戦に臨む。
(残り 836文字/全文: 1830文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ