「欧州で10年以上過ごし、初めて所属したJクラブがF・マリノスでした。 ここではチームの勝利のためにみんなが日々努力しています。 僕はF・マリノスのスタイルのほうがしっくりと来る」 [宮市亮インタビュー (後編)]
【宮市亮選手インタビュー(後編)】
インタビュー・文:藤井 雅彦
→前編より続く
宮市亮インタビューの後編を公開する。
ヨコハマ・エクスプレスは中断期間中に追加取材を敢行。
大怪我からのカムバック中、彼はいかにして前を向いたのか。
仲間を手放しで褒めるメンタルは、どうやって手に入れたのか。
背番号23のルーツや思考に迫り、中断明けの爆発を待ちたい。
――キューウェル監督とのやり取りについて「いつもポジティブな声掛けをしてくれる」と繰り返しています。宮市選手が考えるポジティブシンキングの重要性とは?
「ネガティブに考えても何も始まりませんから。たとえば、ゴールチャンスは必ずある。今回決められなくても、次は絶対に決める。毎回その覚悟を持ってプレーしています。あるいは怪我をしていても前向きにリハビリしている仲間もたくさんいます。彼らの姿は僕たちの活力であり、チームの力になります」
――宮市選手自身、大怪我に見舞われても落ち込んでいる姿を絶対に見せませんでした。
「いえいえ、そんなことはありませんよ。受傷直後はどん底に突き落とされたような、自分が沈んでいく感覚になります。この世のすべてのネガティブが僕に降り注いだ感じです。でも、僕はF・マリノスというチームに支えてもらって、助けられました。選手、スタッフ、そしてファンやサポーターの存在がなければ、今の自分はいません」
――「引退を考えた」という3度目の前十字靭帯断裂の時ですね?
「そうです。あの日、日産スタジアムに行かなければ、もしかしたら自分はサッカー選手を続けていなかったかもしれない。チームメイトやスタッフが僕の背番号入りのユニフォームを着てくれて、ファンやサポーターの方々が僕に対して横断幕を出してくれた。たくさんの声が自分の名前を呼んでくれました。日産スタジアムに行って本当によかった。そこは、何かをもっていました(笑)」
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