「マリノスは自分の人生を変えました。一生、自分の心の中にあります」（マルコス）リーグ4試合ぶりの勝利でマルコスを送り出す。 [J23節 G大阪戦レビュー]

2023年08月13日 17時04分　
カテゴリ： Jリーグ • レビュー

厚みを増した攻撃が得点につながる

チームの構造上、両ウイングを務めるエウベルとヤン・マテウスの個人技が大きな武器になっているのは疑いようのない事実である。

ガンバ大阪戦のように彼らのコンディションとパフォーマンスが高ければ、それだけで試合をかなり優位に進めることができる。単独で時間を作り、局面を打開し、さらにフィニッシュサードで力を発揮できるわけで、そういった選手はJリーグ全体を見渡しても限られている。

前半からキレキレのエウベルは、後半始まって間もなくPKを獲得した。相手選手3人に囲まれていながらもテクニカルなターンで突破を試みると、応対したDFはたまらずペナルティエリア内でファウルを犯す。これをアンデルソン・ロペスがきっちり決めて決勝点となった。

ただ、この日のマリノスは外国籍選手だけではなかった。1点目は渡辺皓太から喜田拓也にボールが渡り、喜田のシュートがポストに弾かれたところをヤンが詰めた。ボランチからボランチにボールが渡ってシュートにつながった場面が、今季ここまでに何度あっただろうか。

「怖さというかもう少し自分たちボランチが攻撃に絡まないといけないと思って、そういう姿勢を示せた。組み立ての部分はできていると思うので、もうひとつ先のところの質を高めていきたい。得点シーンも、ゴールに2つくらい前だったけど、あそこで前方向を選択できて良かった」

渡辺が口にした手ごたえは、チームとして進化している証。厚みを増した攻撃が得点につながったことが自信となり、次節以降の武器となる。リーグ4試合ぶりの勝ち点3は、その内容にも大きな価値があった。

試合後には、ゴール裏の前でマルコス・ジュニオールのお別れセレモニーが行われた。

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