「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

ここからマリノスがどのように進化していくか。「ハードワーク」も「アグレッシブさ」も基本要素でしかない。マリノスは次のフェーズへ

 

 

前田大然という特効薬がハードワークを復活させる

 

連勝を飾った浦和レッズ戦後、アンジェ・ポステコグルー監督は「ハードワーク」という単語を何度も使い、選手たちのパフォーマンスに納得の表情を見せた。

その象徴ともいえる存在が、ストライカーポジションで覚醒しつつある前田大然だ。

 

 

浦和戦は、前半だけでスプリントを31回記録したこともそうだが、それ以上にチームを前方向へ引っ張っていることに大きな意味がある。ボランチの扇原貴宏が「前がしっかり行ってくれるぶん、自分たち中盤はついていくだけ」と前田の存在価値を語ったように、ポジションに関係なくアグレッシブさを取り戻す特効薬となった。

前田はプレシーズンキャンプ中から3トップ中央で起用されていた。ただし当時は、今ほど前線からのプレッシャーを強調していなかった。むしろすぐにボールを奪い返せない場面を想定し、一度リトリートする戦術に取り組んでいた節すらある。そのため前田は本来の良さをあまり出せず、実際に開幕戦の川崎フロンターレ戦ではオナイウ阿道を最前線に起用し、チームとしても高い位置からのプレッシャーに走らなかった。

 

 

その試合を0-2で完敗したことが好転、いや原点回帰のきっかけだ。

 

ヨコエク

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