「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「シュンがいないと何もできない。依存しすぎた」(中澤)・「いまはサッカーボールも見たくない」(小林)+栗原・榎本他 [川崎戦後コメント] -1,588文字-

【試合を終えて】

DF 22 中澤 佑二

「今年1年を象徴するゲームじゃないですか。先に点を取られると逆転する のにエネルギーが必要になる。前からプレッシャーをかけてくる相手に対して攻めるひきだしが少なかった。相手にあまり脅威を与えられなかった。下から這い 上がっての2位ならいいけど、ずっとトップにいて最後に取りこぼしたので精神的に痛い。優勝するのはまだ早いということじゃないですか。見たくもないゲー ムを帰って見ないといけない。それでなぜ負けたのか分析しないといけない。そういうメンタルになれるか。ウチはシュン(中村)におんぶに抱っこだったチー ム。シュンがいないと何もできない。責任を感じているのかもしれないけど、シュンがいなければここまできていない。依存しすぎた」


樋口 靖洋 監督

「残念な結果になった。シーズンのスタートからタイトルを目指して一つずつ積み上げながら勝ち点を積み重ねてやってきて、今日が34試合目。その集大成としてタイトルというところをチーム全体で目指したが、そこに手が届かず、残念であり、悔しい思い。ただ、どこまで選手のいまの心理状態で耳に入るかわからないが、我々が34試合積み上げてきたのは決して無駄にはならないし、それは必ず財産として残るものだと伝えた。人生とはそういうもので、次に向かう。明日は必ずやってくるので、そこに向けてどう生きるのか。今日のこの悔しさをぶつけようと話をした。僕自身もいまはなかなか頭を整理できていないが、我々にはまだ天皇杯というタイトルが残っている。そこに向けてチームとしてどう向かうか。この悔しい思いをなんとか次にぶつけて、来シーズンにもつなげて、またもっと強いもっと魅力のあるF・マリノスになれるようにしたい。今シーズンのこの築き上げた積み上げた財産を天皇杯、そして来シーズンのACL、Jリーグに生かしていけるように頑張るしかないと思っている」

 

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DF 4 栗原 勇蔵

「相手に攻めさせて、カウンターでいいから点がほしかった。でもなかなかゴールに結び付かなかった。鹿島対広島の途中経過をハーフタイムに聞いて、後半にスイッチを入れて点を取ろうと話していた。でも先制点されてしまった。あの1点がなければ、最後の最後まで1点取れば勝てる状況だった。終盤はどのチームも勝ちたい気持ちを出してきた。ウチは勝てば優勝という状況が2試合続いて、それを少し意識したかもしれない。2回チャンスがあったけど、それを生かせなかったのは悔いが残る。でも1年間通してやってきたことだから、優勝する力がなかったということになってしまう。みんな落ち込んでいるけど1年間やってきた結果だから。自分たちで優勝する権利を持ってくることはできた。それについて悔いはない。一生懸命やってきた結果だから、しょうがない」

 

DF 13 小林 祐三

「何も出てこない。残念とかではない。プロとして10年目だけど、降格したときよりも絶望感がある。どの相手とどのタイミングで対戦するかという巡り合わせはある。ここ2試合は調子を上げているチームだったのも事実。一番やりづらいチームだった。でも、それをはね返して、乗り越えなければいけなかった。10年やってきて、今年が一番パワーを使ったし、磨り減った。自分は残留争いをした経験があって、そういうプレッシャーには慣れていると思っていたけど、でも今回はいろいろな人の期待を背負ったりして、パワーを使った。いまはサッカーボールも見たくない」

GK 1 榎本 哲也

「思ったとおりにはいかない。失点のところはブレ球のシュートだったので、自分は触るだけで精一杯だった。そのあとのこぼれ球に対して、あの選手だけが動いていた。ウチの選手の足が止まってしまった。そこに差があった。ここまでを振り返って後悔することは腐るほどあるけど、それはすべて“たられば”だから」

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