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紺野和也、FC東京の前に立ちふさがるかつての仲間【Tokyo Pondering #03】

 

撮影:後藤勝


 アビスパ福岡の紺野和也が大ブレイクの時を迎えている。J1第2節、重圧がかかる日産スタジアムでの横浜F・マリノス戦では静かに中央のポジションをとっての決勝ゴール。第3節の湘南ベルマーレ戦ではウェリントンの今シーズン初ゴールをアシストするスーパークロスを右サイドから放ち、ここまでチームとしての全2得点に関わった。もはや「◯◯のメッシ」という呼称を必要としない、スーパーエースの領域に近づきつつある。
 
 昨シーズンのリーグ戦出場試合数29は、2022シーズンのFC東京での30とほぼ変わらないが、大きく異なるのは出場時間。東京では13回だった先発の回数が福岡では25に倍増している。シュート数も2022の29本から57本に倍増。フォーメーションによって右サイドハーフになったり右のシャドーになったりするが、要はあの右側前目の定位置で、創造力あふれる左足を振るう役割を、年間を通して担うレギュラー格となったのだ。個人成績も5ゴール7アシストでプロデビュー以後のキャリアハイ。今年は開幕から3試合連続の先発で、11人中のひとりから、絶対的な主役へとさらに脱皮しつつある。
 
◆Jリーグ開幕を控えた催しで……
 
 その、3-4-3の右シャドーとして博多に君臨する紺野が、J1第4節で東京の前に立ちふさがる。左のセンターバックとして試合中マッチする瞬間がありそうな森重真人は「いい選手なんで……去年からも調子いいですし、相手になると嫌ですね」と、苦笑い。背番号8をいかに抑えるかは、今シーズン初勝利を狙う青赤軍団にとって重要なテーマだ。気がつけばかつての仲間は、日本サッカー界に重要な位置を占めるクラスの選手に成長していた。
 

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