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【特報】ポジションを空け、東京を去る10番。梶山陽平がアルビレックス新潟への期限付き移籍

梶山陽平の表情はむしろ、晴ればれとしていた。

7月16日、梶山陽平のアルビレックス新潟への期限付き移籍が発表された。吉本一謙、丸山祐市につづくアカデミー出身選手の流出に衝撃が走った。空位となる東京の10番とは何か。あらためて問うと、梶山の答えは「若いときから着けさせてもらって、責任を持ってしっかりプレーしてきました。重みのある大事な番号だと思います」。

小平の王様が姿を消すのはこれが初めてではない。2013年にはパナシナイコス、そしてJ1残留争いを繰り広げていた大分トリニータに移籍した。しかし若かった5年前とはわけがちがう。単身赴任ではあるが、32歳での移籍となると、片道切符になる可能性もある。下部組織から出てクラブのために尽くしてきた10番の、特別な移籍として見守るほかはない。

FC東京U-18では第25回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の優勝に貢献。当時からぬるぬると動き相手をすり抜けていくドリブルには定評があった。代表組が不在のなか、4人の外国籍選手と若手主体のメンバーで臨んだプレシーズンマッチのフアンアクーニャ杯で、デポルティーボ・デ・ラ・コルーニャを下すミドルシュートを決めたのも彼だった。ナビスコカップと天皇杯、そしてJ2優勝と、メジャータイトル獲得のすべてにもかかわっている。
アカデミーの出身らしく、J3への出場にもなじんでいた。しかしルヴァンカップに敗退し、J1で出場する可能性も低いいま、彼には出場機会が必要だった。

「昨日、(最終的に獲得を要望する)レターが来た、という連絡が来て、考える暇はそんなにありませんでした。でも、

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