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【有料記事】【新東京書簡】第十二信『年の瀬、別れの風』海江田(2016/12/12)

第十二信『年の瀬、別れの風』

右から、キローラン菜入(松本山雅FC)と松澤香輝(ヴィッセル神戸)。

右から、キローラン菜入(松本山雅FC)と松澤香輝(ヴィッセル神戸)。

今季は所属チームがなかった鈴木規郎。

今季は所属チームがなかった鈴木規郎。

■奇妙なめぐり合わせ

シーズンが終わって気が緩んだのか、風邪をひいちゃいましてね。何の生活保障もないフリーランスの人間ってやつは、だいたい丈夫にできているもので、めったなことでは熱なんか出さない。

たまに体調が悪くなると、逆にテンションが上がる。イベントのようなものだ。

「なんと、38.3℃。鼻水が止まらない。くしゃみをしすぎて喉や鼻に異変も。むっはっは、われ病人なり!」

と、家で大威張りですよ。「アイスが食べたい」、「身体と心が弱っているから、おれのイイトコロを100個挙げて励ましてほしい」と好き放題に言い、妻は苦虫を?みつぶした顔で茶を飲んでいる。

そんな感じで原稿送るの遅くなったと言いたいところだけど、風邪っぴきだとわかったのは昨晩のことだから関係ない。すまないと思っている。8、9日とフクアリでJPFAトライアウト、11日にランドでヴェルディユースの試合(前橋育英に3-0で勝利。プリンスリーグ関東3位で、プレミアリーグ参入戦へ)。瀬戸際に立つ選手たちと、これから伸びゆく者たち特有の瑞々しさ。ふたつの取材現場の落差にやられた感がある。

(残り 2247文字/全文: 2918文字)

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