【有料記事/ACL第3戦対江蘇蘇寧戦第2報】分析とコメント◆羽生直剛、斜め先のスペースを制する眼と地上戦の工夫「できるだけゴロのパスで崩す」「もっとやれば、もっと楽しくなる」(2016/03/16)
試合運び、あるいは戦術面でほぼ思い通りにできていたにもかかわらず勝てなかったことで、無得点に終わった攻撃に悔いが残る。江蘇蘇寧はラミレスが出場停止、FC東京のホームという有利な条件だっただけに、勝点3を獲れるところ1止まりとなり、2を逃した印象がある。
決定機の精度はたしかに問題だが、城福浩監督が試合後の共同記者会見で述べたように、これは一日や二日で解決するものではない。そうであるならば、いろいろなヴァリエーションを試行錯誤するなか、可能性を感じた個々のプレーを即興ではなく繰り返し反復できるように全体のやり方に組み込み、工夫をしてその練度を高めていくなど、意図を持って練習に取り組みたいところだ。
ミックスゾーンではこの日、その“可能性”を感じた三人に話を訊いた。
まず羽生直剛だ。羽生は、長身の選手が揃う江蘇を相手に、彼らに邪魔をされないフリーなスペースを狙ってそこに入り、あるいはそのスペースを狙ってパスを出していた。また、本人が言うようにこれは常に意識していることだと思うが、全体としても、頭を使って相手も味方も使わないポジションをとり、流動性を持たせる意図は感じられた。
「ニュウさん、受ける側でも、出す側でも、斜めの、ちょうど相手がいなくなるところのスペースを狙っていましたけれども、相手がでかいだけに、ここだという狙いを持ってやるのは大事かなと思ったんですが」
こう訊ねると、羽生は次のように答えた。
「ああ、それはぼくのひとつの強みではあると思っているので。相手が嫌がってどう動くのかを見ながら、自分が動くことによって、
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