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【有料記事】ニューイヤーカップ◆水沼宏太「(FKの距離は)自分のなかではちょっと近すぎた。どうかなと思いました」北海道コンサドーレ札幌対FC東京~マッチレポート+選手、監督の談話【本文約5,000字】(2016/01/28)

5分おきに担当の若者が手動で針を進める国頭陸上競技場の時計

5分おきに担当の若者が手動で針を進める国頭陸上競技場の時計

◯概要

27日、国頭陸上競技場でFC東京は北海道コンサドーレ札幌と対戦(札幌ホーム扱い)、1対2で勝利した。開始早々の前半3分、ウラにこぼれたボールを抜けだした都倉賢に決められて先制を許し、暗雲が垂れ込めたが、前半41分に阿部拓馬が倒されて得た直接フリーキックを水沼宏太が決めて1-1の同点に追いつくと、後半25分に幸野志有人からの流れで生まれたチャンスに羽生直剛がシュート、こぼれたところをネイサン バーンズが決めて逆転した。西原ではFC琉球が東京ヴェルディに勝ったため、東京は琉球と1勝1分けでならび、今大会に優勝する可能性が残った。

◯チームとしての今シーズン初ゴールは水沼宏太!

まだキッカーが確立していないなかで水沼宏太が決め、頼もしいのでは――と水を向けると、城福浩監督は選手たちの自主性に言及した。
「(水沼宏太)あそこはおまえらで決めろ、と。じゃんけんをしていたみたいですけれど、まだそういう状況です。去年のように絶対的な存在がいないなかで、この距離だと誰だとかいうことも含めて、プレシーズンの前に決めてしまうことは避けたかった。彼ら自身で決めていく。アイデアとかいろいろな選択肢は提示しますしそういうことは大事だと思うんですけれども、彼ら自身が『こいつが蹴るならしょうがない』と」

放任ではなく、示唆するべき事柄に関しては提示するが、言いすぎず自主的な成長を待つという姿勢は一貫している。ここでたくましさを見せたのが水沼だった。
ファーストハーフの東京は、フィジカルを追い込むキャンプ中ということもあってあからさまにからだが重く、次の動作がないためにボールの出しどころもなくなり攻撃が停滞した。精彩を欠いて相手のいいところを引き出したという点では前回の対FC琉球戦と同じだが、得点して勝ったということに関しては大きな差がある。一瞬ペナルティキックかとも思わされた直接フリーキックの場面、ボールに歩み寄ったのは東慶悟と水沼。駒野友一は左サイドでこの状況を見守っていた。水沼は東とのじゃんけんを制し、右足を振るった。
「キッカーは何も決まっていないので、蹴りたいと思って蹴りに行ったら(東慶悟と)じゃんけんになったんですけど。まあでもほんとうに、ぼく以外にも(東)慶悟だったりコマさん(駒野友一)だったり、モリゲくん(森重真人)もそうだけど、蹴ることができるひとはいるので。そういう意味では結果を残せてよかった(笑)」

あの近い距離は自信あり? そう訊ねると、水沼は滅相もないという感じで否定した。

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