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【今週の小平】レポート◆あすもひと振りで試合を決めるか、スナイパーナオ未知への挑戦/石川直宏「いかにワンチャンスが来たときに冷静でいられるかを意識している」(2015/04/17)

スマイルを絶やさない石川直宏(※写真は公開練習日4月16日のものです)

スマイルを絶やさない石川直宏(※写真は公開練習日4月16日のものです)

 

レポート◆あすもひと振りで試合を決めるか、スナイパーナオ未知への挑戦/石川直宏「いかにワンチャンスが来たときに冷静でいられるかを意識している」

○個のクオリティを決定機に発揮するための集中力

梶山陽平は現在のFC東京が展開している攻撃について次のように語っている。
「前に運ぶまでの廻しはある程度オートマティックになっている。そこまで行けばあとは前線のクオリティ」

その前線のクオリティとは、いまの時点では石川直宏と武藤嘉紀のスピードとテクニックが担保する、2トップの個の力だ。
しかしあす4月18日から5月10日までの7連戦でこの2トップを維持できるかはわからない。武藤は連戦に備えて「どれだけ食べてもこの連戦では体重が減ってしまう」と、鉄分などの栄養素を意識しながら食事を摂り体重を増やして備えているが、それだけ心がけても、ふたりがすべての試合に先発できる保証はない。
それでも現在の方向性は質を損なうつもりはさらさらないようだ。
武藤は言う。
「連戦になってくるとどんどんメンバーも変わってくるかもしれません。でも、誰とやっても東京のよさというものを出せていけたらいいなと思います」

若武者の気骨や生真面目さがうかがえるコメントだが、年かさの石川にはもう少し余裕がある。連戦に出つづけられるかとの問いには「無理(笑)。やったことないし」と言って場を和ませつつ「もちろん自分から無理とは言いませんが、やってみてどうなるか。できるかもしれないし、できなくて異なるアプローチで試合に臨むかもしれない。とにかく与えられた時間、自分らしいプレーで100%にチャレンジしたい。フォワードは50%、60%でできるポジションではないので、おおげさに言えばゼロか100かという覚悟で臨みたい」

ポストプレーヤーの周りをまわるような、お互いのよさを引き出し合う関係がベターだと思っていた石川だが、比較的に似たタイプの武藤とのコンビが思っていた以上に機能し、自身も驚いているという。
「最近はそういった部分をみんなで助け合い、引き出し合いながらやれている。ひとつになっていると思います」

2トップだけでなくチーム全体が絡みあう攻撃。それが繰り広げられるうち、一試合に一度は「ここで決めろ」とでも言うべき、絶好の決定機がめぐってくる。いまの石川はその機会を逃さない。まさにスナイパーとでも言うべき精度を誇っているが、その集中力はいかにして保たれているのか。
「いま出ると一試合に1点という感じになってきていますけれども、その瞬間に集中を切らさないようにするために、そこに向けてためているようなところはありますか?」
と訊ねると、石川は次のように答えた。

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