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【画像満載/今週の小平/1月11日お別れの会レポート第2弾】FC東京「感謝のごあいさつ」レポート/渡邉千真、廣永遼太郎、椋原健太の三人に訊く(2015/1/11)

今週の小平/1月11日お別れの会レポート第2弾◆FC東京「感謝のごあいさつ」レポート/渡邉千真、廣永遼太郎、椋原健太の三人に訊く

1月11日午前10時から小平グランドにて、他クラブへ移籍する四選手が参加する「感謝のごあいさつ」がおこなわれた。
開門間もない頃には、来場者は200名ほどではないかと言われていた。しかし最終的には800名のファン、サポーターによる長蛇の列ができた。いちばん時間のかかった塩田仁史のファンとのふれあいは催しの始まりから数えて5時間以上もつづいた。

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事前にFC東京広報の山本氏、西田氏より説明と挨拶。
定刻になり、ヴィッセル神戸に完全移籍する渡邉千真、サンフレッチェ広島に完全移籍する廣永遼太郎、セレッソ大阪に完全移籍する椋原健太、大宮アルディージャに完全移籍する塩田仁史、私服姿の四人がコートに入ってくる。
毎年、始動日に選手、監督、スタッフが挨拶するあのポジションと、ほぼ同様。
そしてスピーカーに接続したトラメガを手に、渡邉、廣永、椋原、塩田の順に挨拶をしていった。
(挨拶全文 → http://t.co/5PVFPHXRxF)

 

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廣永は声を詰まらせながらも話しきったが、塩田は話し始める前から泣いていた。
そしてそこで述べた決意は、東京を去っていくすべての選手からファンへと贈る言葉に等しいものだった。
「ぼくらは別々の路を歩みますが、残ったサッカー人生、全力で、最後まで、ぼろぼろになるまで、がんばっていきたいと思います」

挨拶ののち、ネット越しにファンと四人がひとつのフレームに収まり、記念撮影。このフォトセッションが終わると、塩田も笑顔を取り戻していた。
このあとは特に制限を設けることなく、12時がすぎてからも四人とファンとのふれあいがつづいた。

 

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四人の選手はすべてが終わったのち、報道陣の取材に応じた。

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先を往くふたりのゴールキーパーが投げかけた言葉は、廣永遼太郎の覚醒を促し、その対話は転機となった。
高校三年生のとき、廣永は権田修一から「その先どうするんだ?」と問われた。
「大学の四年間とプロの四年間、単純に考えてどちらが巧くなる?」
トップに昇格したいという気持ちを明確にしたのはそのときだ。
しかし昇格したからといって順風満帆ではない。まだプロとしての人生の処し方を習得できていない時分から期限付き移籍をしていた廣永はその境遇に苦しんだ。そしてファジアーノに移籍中の廣永は、電話越しの塩田仁史に「ユース上がりだからと甘えるな」と叱られ、涙目になった。
「そこ(岡山)で結果を出していないおまえがブーブー言っても仕方がない。いまのおまえは、岡山からもFC東京からも戦力外にされてもおかしくない」
クラブに依存する気持ちは薄らいでいった。
「シオさんの言葉がなかったらいまだにずるずる行っていたかもしれない」と廣永は言う。

出場機会を求める気持ちがさらに強くなる。カターレ富山への期限付き移籍に踏み切ったのも、出場機会を得られそうだという感触があったからだ。
そしてサンフレッチェ広島への完全移籍。
「もう少し待てばほかのチームからも誘いがあったのかもしれませんが、J1のチャンピオンチームからのオファーはなかなかない。育成もしっかりしていますし、一回のサッカー人生ですから、決断しました。広島は魅力的なチーム。うしろからのビルドアップはぼくの強みですから、広島のつないでいくサッカーにどう活かしていけるか。ワクワク感があります」
山岸範之GKコーチは「オレも試合で成長していくヒロを観ていきたい」と言い、移籍を後押ししてくれた。
その移籍先が広島だということが、より新天地を求める意欲をかきたてたことはまちがいない。
広島は、ピンポイントで精度の高い補強をすることで知られている。その広島が、自前の下部組織から育った原裕太郎をロアッソ熊本に移籍させた。そして育成年代でもトップでも事あるごとに激突する東京から、原と同世代の廣永を獲得した。レギュラーの座は確約されていないにしろ、戦力として一定の評価を得ていると考えていいだろう。悪い移籍ではない。
「若手を育てていく枠はつくりたくない。三人で戦っていく体制をつくりたいと(広島の強化部には)言われています」

(残り 2382文字/全文: 4134文字)

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