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【今週の小平】ストーリー◆「終わりが見えなくて」腰椎椎間板ヘルニアに悩まされた1年。1分を求めて戦う石川直宏(2014/11/09)

ストーリー◆腰椎椎間板ヘルニアに悩まされた1年。1分を求めて戦う石川直宏

カモシカのようにピッチを躍動し、スピードとパワーとしなやかさを感じさせる突破からゴールを奪う。あの姿を年内にもう一度、眼に焼きつけたい。そうしたファンの願いがかなうかもしれない。

11月7日、合流を果たしつつある石川直宏は、報道陣に取り囲まれながら、復帰にかける思いを述べた。
「三試合にすべてをかけます。
ファン、サポーターのみなさんはピッチでのぼくを待っていると思うんです。
その期待に対してすべてを出し切りたい。
90分×三試合、フルに出るのは難しいとは思います。1分でもピッチに立つことができたら、存在感もですけれど、結果を残すために全力を尽くしたい」

すでに天皇杯から敗退しているFC東京に残された公式戦は11月22日から始まるJ1の残り三節のみ。この三試合の前に長いインターバルが用意されていたことがさいわいしたのかもしれない。石川にとっては、リハビリを終え、試合出場に向けて準備をする、そうした期間に充てることができている。

「(リハビリは)ここまでしっかりやってきてはいますが、対人(練習)の時間やタイミングはコントロールしています。
いきなりゲームは(制動や接触に伴う衝撃などの負荷があり)難しいですから、ボールポゼッションに入ってそういうことについてはフォローさせてもらって。
腰自体は違和感がまったくなく、コンディションを上げるだけで、ほかの箇所に負担が来ないように。
今回は特に、筋力的な部分というよりは、柔軟性を意識してリハビリしてきて、それができている手応えがあります」

今シーズン、石川に与えられた国内公式戦での出場機会は、J1第1節の19分間と第2節の29分間、それに第20節の13分間と、ヤマザキナビスコカップ予選第1節の11分間、第2節の45分間、そして天皇杯3回戦の30分間のみ。シーズン開幕直後のリーグとカップの四試合のあとに長い欠落があり、8月16日の第20節対サガン鳥栖戦と8月20日の天皇杯対松本山雅FC戦に出場記録が残っていることが、一度は本格復帰しかけた痕跡になっている。第21節にベンチ入りしたのを最後に、履歴は途切れている。

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