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「レッズキラーとして点を決めます」(長谷川)【プレビュー/今週の小平】高橋秀人、森重真人、渡邉千真、長谷川アーリアジャスール、平山相太、ランコ ポポヴィッチ監督[5,130文字](2013/09/13)

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小平グランドのミックスゾーンに生えた大きなきのこ。東京の白星もこのようにすくすくと育ってほしい!?

 

 

◆Preview

あす14日、FC東京は国立競技場で浦和レッズと対戦する。
ホーム味の素スタジアムは東京国体の会場として使用され、さながら高校野球の期間に甲子園球場を空ける阪神タイガースのように、東京は国立を暫定ホームとするわけだ。
10月5日にはもう一試合、鹿島アントラーズとの対戦が残っている。
元旦国立の天皇杯決勝戦も今年度の第93回大会で最後。東京オリンピックの開催を受けてそのメーンスタジアムとなるべく改修工事も予定され、FC東京が現状の国立をホームにできるのも、このわずかな機会にかぎられる。
「新しくなる前にいまの国立で勝ちたい」とは平山相太(国見高校のときにはFC東京U-18の息の根を止める打点の高いヘディングを決めた!)の弁だが、みな同じ思いだろう。

このナショナルダービー的な雰囲気も漂う赤いチームとの二番勝負、その第一弾は、いかに浦和の進撃を止めて東京が上位争いに食い込めるかがかかる大事な試合だ。大宮アルディージャの急降下や名古屋グランパスの急上昇を見てもわかるとおり、長いシーズンの終盤には、諦めずに上を向いて戦えば、序盤や中盤に苦戦したチームも浮上できる可能性が残っている。
長谷川アーリアジャスールは「10連勝する気持ちでやればどうなるかわからない」と端的に言い表しているが、この認識は重要だ。

しかし浦和とは昨年二回戦って二回とも引き分け。今季も一度めの対戦では80分間をリードしながらそのあとの6分間で追いつかれてまたも引き分けに終わっている。
どうすれば勝てるのか。

直近の試合に関してはリードを守りきれなかった問題がある。これは試合運びの部分だ。
ランコ ポポヴィッチ監督に、勝利するためのポイントを訊いてみた。

──浦和レッズとはお互いに手の内がわかっていて、しかも戦力差があまりないとなると、引き分けになってしまうのも仕方がないかとは思うんですが、そこを乗り越えて勝ちに持っていくために、ここを変えたいとか、このこまかい部分に気をつけると、わずかな差をつけることができる、ということがあれば教えてください。

ポポヴィッチ監督 前回の試合から修正しなければいけないのは、90分間通して集中力を保ちつづけることだと思います。また決定機を決めきるというところも勝負の分かれ目になってきますので、そこは意識していかなければならないと思います。
どの試合を振り返っても、浦和との対戦はどれもクオリティの高い試合になっています。そういう試合はささいなミスが命とりになる。より多くのミスを冒したチームが勝利から遠ざかると思います。わたしたちはイージーなミスを最小限にしていかなければなりません。

この点は選手もわかっているはずだ。「(天皇杯は)120分間最後までがんばったわけだから、90分間くらいがんばれるのではないか?」と訊くと、長谷川は「120分やったから90分は短く感じるだろうし、勝つためにみんなが最後まで集中できるか、勝つことにこだわれるかを問われる」と答えた。

戦術面に於ける浦和の特徴は、サンフレッチェ広島とほぼ同じ運用をする3-4-2-1からの、両ウイングバックも参加した「五枚攻撃」にある。このため過去の対戦で4バックを採用した際には、東京は、中盤からひとりが落ちて数を同数に揃えて対応してきた。
しかし今回は3バックとなり、五枚で攻めてこられても最初から5対5の同数になる。
高橋秀人は「5バックはうしろにベタでついてもいいのかなと思う」と言う。相手の「5トップ」を受けるときにはそれでいいはずだ。
もし4バックでやるとなったときにも、大きく考え方が変わるわけではない。

(残り 3565文字/全文: 5116文字)

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