大宮花伝

“埼玉勢”と“弟子”に渡された引導。そして原崎体制発足へ【いわき戦/マッチレビュー】

■明治安田生命J2リーグ第16節・5月17日(水)19:00キックオフ
いわきグリーンフィールド/2,793人
いわきFC 2-1 大宮アルディージャ
【得点者】いわき/22分 山口大輝、59分 遠藤凌 大宮/16分 袴田裕太郎

▼アウェイ未勝利継続。最下位転落…

ピッチのイレブンの表情は、コントラストがハッキリしていた。8戦勝ちなしの大宮はどんよりとうなだれ、連敗を5で止めたいわきは嬉々とした笑顔。選手の落胆ぶりに「ああ、大宮は本当に最下位なのだな」と実感する。しかも、J2で。「非常に申し訳なく思っている」と相馬直樹前監督。この泥沼が底無しでないことを祈るばかりだ。

6試合ぶりに先制し、8試合ぶりに勝利できるかもという淡い期待はあっという間に霧散。岡山戦で得た貴重な勝ち点1を、さらに価値あるものにしたかったが最悪の結果になった。21位・大宮と22位・いわきのJ3降格圏直接対決は大宮が負けてついに最下位に転落。これで8戦勝ちなしとなり、アウェー未勝利も続いている。

そして、クラブはいわき戦から2日後の5月19日に相馬前監督の退任を発表。相馬前監督のコメントに「監督の任を解かれることとなりました」とあるので解任なのだろうし、相馬体制は1年間で幕を閉じた。後任は原崎政人新監督がヘッドコーチから昇格。原崎新監督の初陣は仙台戦で2021年11月から22年9月まで指揮を執った古巣戦となる。

一方、いわきはJ2に昇格して初めての逆転勝ちで得点者の山口大輝と遠藤凌はそれぞれ今季初ゴール。大宮は相手の“初”を演出しがちで「またか」という徒労感が半端ない。その上、村主博正監督は元大宮の選手で、また相馬前監督は師匠のような存在だ。また、山口は西武台高校出身、遠藤は浦和ユース出身と埼玉ゆかりの面々に引導を渡されるとは…。

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