大宮花伝

【☆無料記事】県北の雄・正智深谷高校が堅守を武器に悲願の初昇格へ。プリンスL関東2部参入戦で“3度目の正直”に挑戦【番外編の巻】

 

16日開幕 千葉U−18と初戦

県北の雄・正智深谷高校が12月16日に開幕する高円宮杯 JFA U-18 サッカープリンスリーグ2023 関東 2部リーグ参入戦に臨み、初昇格を懸けて各県の進出チームと火花を散らす。2011、13年の出場は惜しくも涙をのみ、今回は“3度目の正直”への挑戦となる。

まずは1回戦でジェフユナイテッド千葉U−18(茨城県鹿嶋市卜伝の郷運動公園・13時30分キックオフ)と対戦し、勝つと18日の代表決定戦(同)で成立学園高校(東京)−明秀日立高校(茨城)の勝者と昇格への切符を争う。

正智深谷はオナイウ阿道(フランス2部・オセール)や新井章太(J2千葉)、内田航平(同徳島)ら多くのプロサッカー選手を輩出する県内有数の名門校。17年には全国高校選手権で初めて8強に入り、当時のメンバーだったオナイウ阿道の弟・情滋はJ2仙台で活躍中だ。

参入戦へは12月3日に行われた高円宮杯U-18埼玉県S1リーグ最終節で、首位の正智深谷は2位の昌平高校セカンドと戦い、0−0と引き分けて12勝3分3敗の勝ち点39でフィニッシュ。13年以来9大会ぶり3度目の優勝を飾って切符をつかんだ。

そのリーグ戦では18試合中9失点と堅守が光った。小島時和監督は「言われたことを一生懸命にやる真面目な選手たちなので組織力がある」と今チームのよさを語る。「守備をしっかりやって、好機を着実に生かす」(小島監督)スタイルは参入戦でも見どころだろう。

 

 

ショック乗り越え 後輩のため一丸

キャプテンのGK望月奎杜(3年)を中心とした真摯に取り組む姿勢が栄冠獲得を引き寄せたものの、一時はリーグ戦への気持ちが途切れかけたこともある。全国高校選手権県予選の準々決勝で聖望学園に延長戦の末、2−1で競り負けたショックが響いた。

優勝を目指していたからこそだが、まだリーグ戦は2試合が残っている。士気が上がりきらないチームを見て、副キャプテンの平塚大吾(3年)が一念発起。選手ミーティングで「後輩たちのためにもプリンスへ上がりたい選手以外はチームにいらない」と鼓舞した。

チームメートの情熱に感化された選手たちは個々の意見をぶつけ、本音を吐露し合った。もう一人の副主将の菖蒲谷瑠偉(3年)は「全国選手権県予選で負けて気持ちの整理がついていなかったが、先に進む不安をみんなで振り切れた」とうなずく。

再び闘志に火を灯した選手たちは、誰一人欠けることなくリーグ戦へと切り替えた。望月は「チームが一つになってタイトルが取れたことは大きい」と手応えを口にする。選手たちが自主的に困難を乗り越え、小島監督は「ここまでよくやってくれている」と目を細めた。

参入戦初戦で顔を合わせる千葉は強豪。小島監督は「相手の方が格上」と用心しながら「そういう方がチャレンジ精神でできる」と選手たちに期待を寄せる。守護神となる望月は「ゼロで抑える自信はある。チーム全員で参入を勝ち取りたい」との意気込みだ。

望月とともに堅守を支えるCBの平塚は「失点しないように準備、予測をしたい。失点しなければ負けない」と相手の出方を見極め、柔軟に対応していくつもりだ。SBやボランチを務める菖蒲谷は「今年の千葉は歴代のなかでも強いと聞く。対戦が楽しみ」と力を込めた。

菖蒲谷から攻撃陣のキーマンに指名されたFWの佐合海哉(3年)は「空中戦とキープ力が武器」と自己分析。守備陣の奮闘に報いるためにも「自分が中心となって頑張って、チーム全体で得点を取りたい」と献身的に働いて悲願を叶える覚悟だ。

より絆の深まった正智深谷が“3度目の正直”へ。初昇格に向けた決戦がいよいよ始まる−−。

 


小島時和監督


金井豊コーチ

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